Monday, October 3, 2011

今年のノーベル賞は免疫!

ってか、私の研究のど真ん中!
我が輩、自然免疫と樹状細胞(dendritic cells、DC)が本職でございます。。。ございました。

受賞者は3人で、Dr. Ralph Steinman, Dr. Bruce BeutlerとDr. Jules A. Hoffmannということで、最後の人は知らないけど、最初の二人は会った事ある。もっともDr. Bruce Beutlerは講演きいただけだから、「見た事ある」が正しいが。
Dr. Ralph Steinmanは2回ほどしゃべったこともあるし、握手したこともある(はず)。DCのex-vivo(自分の細胞を取り出して処理した後、元に戻すこと)の研究を最近していたのは知っていたが、まさか自分のがん治療に使っていたとはー!
ホンマかしら????
それにしても金曜日に死亡して、月曜日にノーベル賞の発表とは。。。。もう数日生きていたら、結果知れたのに。

ご冥福をお祈りします。。。。

さて、Dr. Ralph SteinmanがいつDCを発見したのかを調べてみた。PubmedでSteinman RMとdendriticで検索。

J Exp Med. 1973 May 1;137(5):1142-62.
Identification of a novel cell type in peripheral lymphoid organs of mice. I. Morphology, quantitation, tissue distribution.
Steinman RM, Cohn ZA.


1973年!

J Exp Med. 1974 Feb 1;139(2):380-97.
Identification of a novel cell type in peripheral lymphoid organs of mice. II. Functional properties in vitro.
Steinman RM, Cohn ZA.


J Exp Med. 1974 Jun 1;139(6):1431-45.
Identification of a novel cell type in peripheral lymphoid organs of mice. 3. Functional properties in vivo.
Steinman RM, Lustig DS, Cohn ZA.


J Exp Med. 1975 Apr 1;141(4):804-20.
Identification of a novel cell type in peripheral lymphoid organs of mice. IV. Identification and distribution in mouse spleen.
Steinman RM, Adams JC, Cohn ZA.


I-IVのシリーズになってる! そのころはシリーズで出すのがはやりだったのか、それともわざとそうしたのか、、、、
私の印象としては、「一発屋」でもいいのだが、シリーズで出していって「その道の専門家」になるのもいいような気がするので、「なるほどー」と思ったりもするのである。

それにしても、樹上細胞で書いた論文、共同研究も含めて320とは、恐ろしい限りである。First authorの論文も毎年のようにだしてるしー!

Dr. Bruce Beutlerはtoll-like receptor-4を発見したことで貢献だろうと思う。そこからtoll-like receptorの世界が広がったので。それにしても元の論文、覚えてる限り壮大な実験であった。エンドトキシン(LPS)反応しないマウスというのがあって、それを普通のマウス(でも遺伝子が違うやつ)と掛け合わせてー、子供が出来て、それをまた掛け合わせてー、出来た子供のエンドトキシン反応を調べてー。反応しないやつの遺伝子調べてー。
1998年の仕事である。ちなみにToll-like receptorの研究は、日本では審良先生が有名。

toll-like receptorも2000年代前半はやけどしそうなぐらいホットトピックだったが、移り気の科学者のこと、他のテーマを探し出して自然免疫の分野はInflammasomeがホット。。。。だけれど、今はもう違うかも。。。。

今日の教訓 ノーベル賞!!!

過去のブログ
日本語はScienceに向かないとつくづく思うこと
自分の研究を説明する難しさ その2

2 comments:

F Fries said...

80年代くらいまで、論文はシリーズで出すのが結構ありましたね。昨日、Nobel財団のページを見て気づいたのですが、「功績」として引用されてるペーパーがBeutlerのはScience、HoffmannはCellなんだけど、SteinmanはJEMとPNASなんですわ。「CNS」(Cell, Nature, Scienceをまとめてこう呼ぶんだそうです。知らんかったわ〜)を偏愛する方々にちょっと注意喚起したいです。Steinmanは一発花火みたいなペーパーじゃなくて、長いこと、コツコツと地道にやってきた、って感じですね。
Steinmanと京大も関係深いですね。理学部の稲葉カヨ先生がずっとSteinmanとコラボされてましたから。

Kay said...

CNS (Central Nervous System?)は私も最近まで知りませんでした。私にはJEMとPNASのほうがなじみが深いです。コツコツと地道にやっていきますー。