ヨーロッパ留学のすすめ
下の文章は、さる由緒正しいところに頼まれて書いた原稿だが、あまりにもとんでもなかったらしく、その後音沙汰なし。 もう1年経ったので、時効だろう。 せっかく書いた渾身の作(?)なので、ブログにのせてしまうことにした。 「ドイツ・ミュンヘンからアメリカ・ボストンへ ヨーロッパ留学のすすめ」 アメリカ人によく、「日本とドイツとアメリカと、どこがいい?」と聞かれる。私は迷わず「ドイツ!ドイツ最高!」と言う。 何が最高って、あのヨーロッパ的ゆったりとした雰囲気だ。彼らは人生を楽しんでいる。休暇は30歳以下で27日もある。この27日というのは、土日祝日を含めない数だ。アメリカとは大違いだ。3週間まとめて休んでインドネシアに行ってきた、今度はネパールに行ってくるねなんて話もよくある。私のボスも数 週間いないと思ったら「シベリア行ってきた」なんていう。しかもクリスマスから1月最初の日曜日まで、「ボスの好意により」お休みである。怠けラボではなく、一流ラボの話である。 その有り余る休暇を利用して、旅行に行った。ミュンヘンからザルツブルクまでは電車で2時間、ウィーンまでは4時間、チューリッヒまでは4時間、夜行列 車に乗れば次の日はローマ、別の夜行列車に乗ればプラハである。飛行機で1時間でアムステルダム、ロンドン、ストックホルムに行ける。ストックホルムから 夜行列車に乗って北上すれば、北極圏でオーロラを見れる。イギリス以外の国は時差がない。アメリカのサイズからすれば、ヨーロッパ国ドイツ州という気分になる。 ラボ(研究室)ではみな英語ができる。実際私はドイツで英語を習ったようなものだ。ドイツ語は日常では必要だが、大学が無料のクラスを持っている。レス トランに行って「これ食べたい」ぐらいは話せれるようになる。窮地に陥れば英語に切り替えるか、誰かに助けてもらう。 ドイツとアメリカの違いは私の意見では、治安、タバコ、アルコールだ。ボストンでは先輩が丁寧にも、「君が住んでいる付近で銃撃があったらしいから、気 いつけーやー」というメールを送ってくれる。心配するので、とても親には言えない。ボストンはそれでも治安のいいほうと聞く。ミュンヘンでは夜2時ごろま で友達と飲んでいて、夜中にバスや路面電車に乗って、あるいは自転車で一人で帰っても何もなかった。酔っ払いはいっぱいいたが、単に酔