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Books of the year 2018 - Algorithms to Live By

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2018年印象に残った本 その3 Algorithms to Live By: The Computer Science of Human Decisions (Amazon) Brian Christian (Author), Tom Griffiths (Author) 前にも書いたけど、洗濯した靴下の組み合わせをどうにかしたくて検索した記事にこの本が紹介されていたのである。 How science can help you sort out your socks (BBC) 靴下の効率的な組み合わせ方のビデオはこの記事に載っているので、知りたい方はBBCの記事をどうぞ。 本の章はこんな感じ。 1 Optimal Stopping: When to Stop Looking 2 Explore/Exploit: The Latest vs. the Greatest 3 Sorting: Making Order 4 Caching: Forget About It 5 Scheduling: First Things First 6 Bayes's Rule: Predicting the Future 7 Overfitting: When to Think Less 8 Relaxation: Let It Slide 9 Randomness: When to Leave It to Chance 10 Networking: How We Connect 11 Game Theory: The Minds of Others Conclusion: Computational Kindness 1 Optimal Stopping: When to Stop Looking の「ガールフレンドとデートして何人目あるいは何歳ごろで手を打つか(結婚するか)」から話は始まる。コンピューターサイエンティストってそんなこと考えてるのか! 3 Sorting: Making Order With sorting, size is a recipe for disaster. らしい。ここに靴下の話が出てくる。 "Am I wasting my time organizing email?&

Books of the year 2018 - The complete Sherlock Holmes

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2018年に読んで印象に残った本 その2 The Complete Sherlock Holmes(Arthur Conan Doyle) Amazon.com 上のリンクからダウンロードしたら、タダ。 キンドルだからページ数関係ないけど、一応1874ページ(笑) 本屋でみてびっくりサイズ。 私が英語で本を読む理由は、「英語読むスピードを上げたい」+「日本の本をアメリカで購入すると高い」からである。せっかくアメリカにいるんだしさ、英語で読むのもいいよねというのが理由である。いい本は国境を越えて、翻訳されて読まれるしさ。 ということでアーサー・コナン・ドイルのシャーロック・ホームズ、子供の時に数個ストーリー読んでいたが、全部読破。アーサー・コナン・ドイル本人はシャーロック・ホームズ書くのに飽きたので途中で殺していたが、ファンに不評で復活。ご苦労様です。それにしてもProfessor Moriarty(モリアーティー教授)、シャーロック殺すためだけに出て来てない?(笑) ストーリーのテンポの良さは最高である。アレクサンドル・デュマもテンポよくって素晴らしいけどね。 The Count of Monte Cristo(Alexandre Dumas) Amazon.com モンテクリスト伯 こちらも上のリンクからダウンロードしたら、ほぼタダ。830ページ。そうか、あれ830ページもあったのか。なかなか終わらないと思ったら! こっちは現代版シャーロック・ホームズ。おすすめ。 今日の教訓 シャーロック・ホームズ読み終わって残念!(でも年とったらストーリー忘れるからまた読めばいいか) 過去のブログ ・ Books of the year 2018 - The Structure of Scientific Revolutions

Books of the year 2018 - The Structure of Scientific Revolutions

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Bill Gatesを真似して? 2018年に読んで印象に残った本の話 The Structure of Scientific Revolutions. Thomas Kuhn 日本語名は「 科学革命の構造」で、ウィキペディアから引用 。 『科学革命の構造』(かがくかくめいのこうぞう、英: The Structure of Scientific Revolutions)は、1962年にアメリカの科学史家・科学哲学者であるトーマス・クーンによって発表された著作である。その後1970年、1996年、2012年に再版され、19の言語に翻訳されて広く読まれた。 この著作では科学史の進歩を見直す立場から、科学において一定の期間にわたって研究者たちにモデルとなる問題、解法を提供する承認された科学的業績を意味するパラダイムの概念を用い分析する。後の科学史とは研究の蓄積による曲線的な進歩ではなく、パラダイム転換(パラダイムシフト)による段階的な過程として捉えなおすことができることをクーンは論じようとした。カール・ポパーなどとの議論で繰り広げられたパラダイム論争を引き起こした研究であった。 引用終了。 結構有名な本で、某ハーバード教授のオフィスにも置いてあるらしい。本好きの 島岡さん(三重大の教授なので、島岡先生) に勧められて冊子を購入したが、難しすぎて何度も挫折。島岡先生に挙げ句の果てには「持っていることに意義があるのです」と慰められ(?)た。積ん読ではなく「かざっとく(飾っ読?)」にしておいてもよかったのだが、やっぱり読まないといけないよねということで踏ん張って、キンドル版を購入しなおし(突っ込ん読)、日本に帰ったときに暇だったので読み切った! やったー!!!! これで私のオフィスに飾っておける(爆笑) Cheating sheetはこっち。 In retrospect: The Structure of Scientific Revolutions. (Natureの購読が必要?) 要約よりも本のほうが良かった。何が書いてあったのかはここでは書かない(内緒)。日本語版も売っているみたいだが、重要なことが書いてあったので、サイエンスをするものは一度(英語で)チャレンジするのもいいかもしれない。それにしても大変だったぞ、この本。これと同じ

分厚い本もらった+家にある本の数が子供の将来を左右するかも?

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今日学生から本をもらった。読んで面白かったから私にあげることにしたらしい。 Sapiens: A Brief History of Humankind Yuval Noah Harai アマゾンで5452もレビューがついている。 464ページ! 著者はオックスフォード大学でPhD(博士)を取ったあとHebrew Universityで教えているそうな。オフィスに置いていたら、他の学生が来て、「私その作者の別の本読んだ!」とな。464 pagesの本、いつ終わるか不明である。それにしてもアメリカの本、分厚いことよ。フォントサイズも小さいし(サイズ8?)1ページ33行。 日本に帰って本屋さんによるのだが、字は大きい、行間は大きい、内容深くない、もの足りんと思っていたし、本好きの友人もブツブツ言っていた。私の場合は英語の本を読んでいるからかもしれない。しっかし英語の本、分厚いやつは分厚いぞ。特に大学教官が書いたやつが(笑) この本に対するビル・ゲイツの書評はこちら。 Sapiens-A-Brief-History-of-Humankind Bill Gates ビル・ゲイツ本が大好きで、休暇の季節になると書評を書いてビデオ作っているのである。こんな感じ。 この前発見した記事。 Novel news: world's biggest bookworms revealed in study(The Guardian) Researchers reveal having more books at home when growing up, even if you don’t necessarily read more, improves educational outcomes それと同じようなことを書いた日本語の記事はこっち。 子どもの時に、自宅に紙の本が何冊あったかが一生を左右する:大規模調査(ニューズウィーク) 31カ国、16万人を対象に行われた調査で、16歳の時に家に本が何冊あったかが、大人になってからの読み書き能力、数学の基礎知識、ITスキルの高さに比例することが明らかになった。 らしいので、皆さん家には本をたっぷり置いておきましょう(笑) 投資としては非常に安いし(爆笑) 英語の記事の方には各国の表があって

Papers of the year 2018

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Science MagazineのBreakthrough of the year 2018 を真似て、2018年記憶に残った論文リストアップ! 1. Myeloablative Autologous Stem-Cell Transplantation for Severe Scleroderma (New England Journal of Medicine) 強皮症という難しい病気を、免疫細胞全部潰したあげく本人のhematopoietic stem cells(日本語でなんていうのかしら?)を補充して治した。 強皮症って免疫の病気だったんだ! 2. Single-cell transcriptomics of the mouse kidney reveals potential cellular targets of kidney disease (Science) マウス腎臓を一つ一つばらばらの細胞にしたあげく、一つずつの細胞の遺伝子発現を測定した論文。Single-cell RNA sequencingという技術を使っている。腎臓は驚くほど複雑な構造なので、新しい技術が威力を発揮している論文。読むのが面倒なかたは Mapping kidney cellular complexity をどうぞ。 ほー、Single-cell RNA sequencingってこういう使い方すればいいんだ! 3. Kidney-infiltrating T cells in murine lupus nephritis are metabolically and functionally exhausted (The Journal of Clinical Investigation) いわく、全身性エリテマトーデスの腎臓にいるT細胞はダメージを与えているのではなく、疲れきった細胞である。むしろ保護しているほうかもしれない。 あらー、なるほど。 今日の教訓 2019年はどんな楽しい研究があるかな。