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Biology to Live By スパムメールの対応方法

この前紹介した Algorithms to Live By にちなんで「Biology to Live By」、つまり生物学を日々の生活に応用するシリーズ、、、になるのかしら、ならないのかしら? 知り合いの荻野さん(じゃなかった、荻野先生)が、最近ブログを書き始めたらしい。 ハゲタカ(プレデター)にかかわるな!1 「私も私の同僚もいろんなハゲタカが毎日毎日、何十ものEメールを送ってくるのに辟易しています。我々の貴重な時間の無駄です。すごい害悪といえます。私はハゲタカミーティング、ハゲタカジャーナルからのEメールを一瞬で見分けることができるようになってきました。」 それで思い出した話。 私は腎臓科に所属しているのだが、腎臓のことを知らない(笑) Stanfordから来た教授(たぶん教えるの好き)がセミナーで来て喋っていてびっくりした話。 ウィキペディアより腎臓 の機能。 腎動脈から送られてきた血液は、毛細血管を経由して腎小体(マルピーギ小体)に入る。 蛋白質以外の血漿成分は一度ボーマン嚢中に濾過される。その量は通過血液の10%で、濾過された液体は原尿(尿の原料)となる。原尿は1日約200リットル作られるが、尿となるのは約1%(1.5~1.8リットル)程で、残り約99%(198リットル)は尿細管で再吸収される。 原尿のうち有効成分(全てのグルコース、95%の水および無機塩類)は腎細管を経由、残り4%の水・無機塩類は集合管を経由し、再吸収されて腎静脈に戻り、再び身体の血流にのる。残った成分(尿)は腎細管を経て腎盂に集まり、尿管を経由して膀胱に排出される。水やナトリウムの再吸収量の調節は、遠位尿細管や集合管で行われ、抗利尿ホルモン(ADH)やアルドステロン、ANPなどのホルモンが関与する。 引用終了。 Stanfordから来た教授は150Lろ過と言っていた。150Lでも200Lでもいいけど、最初ろ過してその後再吸収!!!! 腎臓ものすごい働いてるじゃん! 脳の次ぐらいにエネルギー使ってるらしい。その先生の話ではなぜそういう機能をしているか、何を排出しているか、、という話であった。 友人に「腎臓って1日150Lもろ過してるんだよ! その後再吸収しているんだよ! なんでそういうある意味無駄な方法にしてるんだろうねえ?」と話したら、 Tha

Discovery is to see what everybody has seen and think what nobody has thought

"Discovery is to see what everybody has seen and think what nobody has thought" Albert Szent-Györgyi, Nobel Laureate and MBL Scientist. いわく、「発見というのは皆と同じものを見ながら、他の人と全然違うことを考えることである」  ケープコッドのWoods Holeにある MBL(Marine Biological Laboratory) を訪問したときにこの文章を見たのだが、写真を取ってくるのを忘れたのであった。その後「なんだったっけ?」と思うこと多々。ついに発見したので、ブログにしておく。なんたってこれは私の忘備録だし。 今日の教訓 人と違うこと考えましょう! 過去のブログ ・ アイデアをたくさん出してから、悪いアイデアを捨てることを学ぶ

ゆるゆるのランニングと、律速段階の関係

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New Year Resolution(新年の抱負)ということで、ランニングを続けている。 BAAのハーフマラソンで見事足(太もも)を痛くして最後5キロぐらい歩いた残念な話 は前に書いた。「修行が足りん!!!!」という話である。私より前に足を痛めた友人(研究者)が近くに住んでいるので、「一緒に走りませんか?」と誘ったら、話にのってくれたのである。 「New Year Resolutionだー!」ということにして、元旦に9.4km走った。(New Year Resolutionというのは普通は続かない)私のほうが当然遅いのだが、ペースに合わせて走ってくれる。研究の話とかどうでもいい話とかしゃべりながら、ゆるゆるのペースで走るのである。 走って気分が良かったので、「次の日曜日も走りましょう」ということでまた9.4km走った。 走って気分が良かったので、「次の日曜日も走りましょう」ということで、ちょうど寒い日の次の日だったかで、チャールズリバーが凍っているかを見にいく。Mass Ave BridgeからMuseum Of Scienceまでぐるっと回って来て、9.7km走った。 次の土曜日「もうちょっといけるかもね、じゃ橋を増やそっか」ということで、BU Bridgeを渡って、Cambridge Side Galleriaでトイレ休憩して戻って来て、11.6km走る。 次の日曜日「もうちょっといけるかもね、じゃ橋を増やそっか」ということで、River Side Bridgeというらしいのだが、それを渡ってCambridge Side Galleriaでトイレ休憩して戻って来て、ついでにMUJIも行ったりしているが14km走った! 日曜日だけ走っているわけではない。日曜日怪我したら困るので、平日も走っている。それにしても、全然努力している気がしないのにあっさり(?)14kmクリアしたのがびっくりなのである。次の日の筋肉痛もなし。 しかも1月、New Year Resolutionとはいえ、113kmも走った!(普段は50kmぐらい) 今までストイックに走っていたのは何! 友人に至っては、「このペースだったら、ハーフマラソンでもフルマラソンでも走れそう」とな。確かに。フルマラソンはともかく、ハーフマラソンはいけそうだ。ゆるゆるのペースで、どう

Books of the year 2018 - Algorithms to Live By

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2018年印象に残った本 その3 Algorithms to Live By: The Computer Science of Human Decisions (Amazon) Brian Christian (Author), Tom Griffiths (Author) 前にも書いたけど、洗濯した靴下の組み合わせをどうにかしたくて検索した記事にこの本が紹介されていたのである。 How science can help you sort out your socks (BBC) 靴下の効率的な組み合わせ方のビデオはこの記事に載っているので、知りたい方はBBCの記事をどうぞ。 本の章はこんな感じ。 1 Optimal Stopping: When to Stop Looking 2 Explore/Exploit: The Latest vs. the Greatest 3 Sorting: Making Order 4 Caching: Forget About It 5 Scheduling: First Things First 6 Bayes's Rule: Predicting the Future 7 Overfitting: When to Think Less 8 Relaxation: Let It Slide 9 Randomness: When to Leave It to Chance 10 Networking: How We Connect 11 Game Theory: The Minds of Others Conclusion: Computational Kindness 1 Optimal Stopping: When to Stop Looking の「ガールフレンドとデートして何人目あるいは何歳ごろで手を打つか(結婚するか)」から話は始まる。コンピューターサイエンティストってそんなこと考えてるのか! 3 Sorting: Making Order With sorting, size is a recipe for disaster. らしい。ここに靴下の話が出てくる。 "Am I wasting my time organizing email?&

Books of the year 2018 - The complete Sherlock Holmes

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2018年に読んで印象に残った本 その2 The Complete Sherlock Holmes(Arthur Conan Doyle) Amazon.com 上のリンクからダウンロードしたら、タダ。 キンドルだからページ数関係ないけど、一応1874ページ(笑) 本屋でみてびっくりサイズ。 私が英語で本を読む理由は、「英語読むスピードを上げたい」+「日本の本をアメリカで購入すると高い」からである。せっかくアメリカにいるんだしさ、英語で読むのもいいよねというのが理由である。いい本は国境を越えて、翻訳されて読まれるしさ。 ということでアーサー・コナン・ドイルのシャーロック・ホームズ、子供の時に数個ストーリー読んでいたが、全部読破。アーサー・コナン・ドイル本人はシャーロック・ホームズ書くのに飽きたので途中で殺していたが、ファンに不評で復活。ご苦労様です。それにしてもProfessor Moriarty(モリアーティー教授)、シャーロック殺すためだけに出て来てない?(笑) ストーリーのテンポの良さは最高である。アレクサンドル・デュマもテンポよくって素晴らしいけどね。 The Count of Monte Cristo(Alexandre Dumas) Amazon.com モンテクリスト伯 こちらも上のリンクからダウンロードしたら、ほぼタダ。830ページ。そうか、あれ830ページもあったのか。なかなか終わらないと思ったら! こっちは現代版シャーロック・ホームズ。おすすめ。 今日の教訓 シャーロック・ホームズ読み終わって残念!(でも年とったらストーリー忘れるからまた読めばいいか) 過去のブログ ・ Books of the year 2018 - The Structure of Scientific Revolutions