研究者のための思考法 10のヒント 感想文その2
感想文その1の続き。果たして本の宣伝になっているのか、それとも島岡先生のユニークな本に私のユニークな解釈が相まって話がややこしくなっているのだか、不明である。まあいいか。全部読んだ感想をいきなりクラシック音楽で説明することにする。 5年前の島岡さんの「研究者の仕事術」はブラームスの交響曲1番第1楽章で、今度の「研究者のための思考法」はブラームスの交響曲4番第1楽章である。 まるで「洗濯機と猫」みたいな表現をしてみた。(洗濯機と猫の違いについては、本の「その7、抗脆弱性とは」を読んでください) 交響曲第1番 (ブラームス)(ウィキペディアより) 。 ブラームスは、ベートーヴェンの9つの交響曲を意識するあまり、管弦楽曲、特に交響曲の発表に関して非常に慎重であったことで知られている。最初の交響曲は特に厳しく推敲が重ねられ、着想から完成までに21年という歳月を要した労作である。(なお、通常は数ヶ月から数年で完成するといわれる。ブラームスもこの後の交響曲第2番は短い期間で完成させている) ティンパニでガンガン始まる曲は気合いが入りまくりである。偉大なベートーベン先生を意識して、きっとものすごいプレッシャーだったにちがいない。曲を完成させたのは43歳らしい。あのティンパニ役をやってみたい気がするが、そんなことはまあいいとして、「研究者の仕事術」はそのぐらい気合いが入っているのである。島岡先生にプレッシャーを与えたのは当然ハーバード大学である。 交響曲第4番 (ブラームス)(ウィキペディアより) 交響曲第4番ホ短調作品98(原語(ドイツ語):Sinfonie Nr. 4 in e-Moll op. 98)は、第3交響曲完成の翌年1884年から1885年にかけてヨハネス・ブラームスが作曲した最後の交響曲。第2楽章でフリギア旋法を用い、終楽章にはバロック時代の変奏曲形式であるシャコンヌを用いるなど、擬古的な手法を多用している。このことから、発表当初から晦渋さや技法が複雑すぎることなどが批判的に指摘されたが、現在では、古い様式に独創性とロマン性を盛り込んだ、円熟した作品としての評価がなされており、4曲の交響曲の中でも、ブラームスらしさという点では筆頭に挙げられる曲である。ブラームス自身は「自作で一番好きな曲」「最高傑作」と述べている。 ブラームス51歳のときの