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Showing posts from July, 2014

研究者のための思考法 10のヒント 感想文その2

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感想文その1の続き。果たして本の宣伝になっているのか、それとも島岡先生のユニークな本に私のユニークな解釈が相まって話がややこしくなっているのだか、不明である。まあいいか。全部読んだ感想をいきなりクラシック音楽で説明することにする。 5年前の島岡さんの「研究者の仕事術」はブラームスの交響曲1番第1楽章で、今度の「研究者のための思考法」はブラームスの交響曲4番第1楽章である。 まるで「洗濯機と猫」みたいな表現をしてみた。(洗濯機と猫の違いについては、本の「その7、抗脆弱性とは」を読んでください) 交響曲第1番 (ブラームス)(ウィキペディアより) 。 ブラームスは、ベートーヴェンの9つの交響曲を意識するあまり、管弦楽曲、特に交響曲の発表に関して非常に慎重であったことで知られている。最初の交響曲は特に厳しく推敲が重ねられ、着想から完成までに21年という歳月を要した労作である。(なお、通常は数ヶ月から数年で完成するといわれる。ブラームスもこの後の交響曲第2番は短い期間で完成させている) ティンパニでガンガン始まる曲は気合いが入りまくりである。偉大なベートーベン先生を意識して、きっとものすごいプレッシャーだったにちがいない。曲を完成させたのは43歳らしい。あのティンパニ役をやってみたい気がするが、そんなことはまあいいとして、「研究者の仕事術」はそのぐらい気合いが入っているのである。島岡先生にプレッシャーを与えたのは当然ハーバード大学である。 交響曲第4番 (ブラームス)(ウィキペディアより) 交響曲第4番ホ短調作品98(原語(ドイツ語):Sinfonie Nr. 4 in e-Moll op. 98)は、第3交響曲完成の翌年1884年から1885年にかけてヨハネス・ブラームスが作曲した最後の交響曲。第2楽章でフリギア旋法を用い、終楽章にはバロック時代の変奏曲形式であるシャコンヌを用いるなど、擬古的な手法を多用している。このことから、発表当初から晦渋さや技法が複雑すぎることなどが批判的に指摘されたが、現在では、古い様式に独創性とロマン性を盛り込んだ、円熟した作品としての評価がなされており、4曲の交響曲の中でも、ブラームスらしさという点では筆頭に挙げられる曲である。ブラームス自身は「自作で一番好きな曲」「最高傑作」と述べている。 ブラームス51歳のときの

研究者のための思考法 10のヒント 感想文その1

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島岡先生の、 「研究者のための思考法 10のヒント」 が届いたので、ただいま読書中である。なんたって島岡先生の書いた本はするめみたいな感じなので、しばらく噛まないといけないのである。 いきなり外伝から読む。10のヒントのうちの11番目からである(笑) なんたってタイトルが「読書術と毒書対策 無理せず優位性を構築する」である。 毒書あるある! 日本に帰ると本屋によって最近の本の物色をする。すると大抵「○分で分かる××」とか、「△週間で出来る英語」とかある。○分で何かがわかったり△週間で英語が出来たら私なんか苦労しないぞ。大体何年ここで英語で苦労してると思うねん! それにしても、最近の日本の本て文字が大きくて空間が多いよね。たまに「このぐらいの質だったら私でも書けるんじゃないかしら?」とか思うわ。古典とか読むと行間も狭いしぎっしり書かれてるし手応えも歯ごたえもあるんだけれど。で、読書対策じゃなくって毒書対策としては、私としては、こんな感じである。 1.古典を読む。その年のベストセラーでも次の年に本屋から無くなっているような本はあんまり意味ないのである。ということで、時間を経ても残っている古典作品は読む価値ありである。 2.海を越えて渡って来て世界的に翻訳されている本は読む価値あり。ちなみに村上春樹は海を渡って英語に翻訳されているしドイツではドイツ語にも翻訳されていた。 さて、この「読書術と毒書対策 無理せず優位性を構築する」であるが、サブタイトルをそのまま「本」から「論文」に置き換えてみた。 「優位性を生む読論文術」 「自分にとっての良論文に出会う確率は低い」 「論文の効用は過大評価されている:『人生を変えた1報』という幻想」 「複数形の論文に価値がある」 「毒論文:論文の弊害は過小評価されている」 「たくさん読んで”毒論文”に免疫力を」 「どんな論文を読めばいいのか」 「”みなと同じ論文”はよくないのか」 「自己啓発系ビジネス論文の読み方」(←これはちょっと無理あり?) 「論文を読む時間はどのようにしてつくるか」 うむ、かなりぴったし。 「これ怪しい」という毒論文いっぱいあるし(笑) 対策としてはたくさん読むしかないし、複数形の論文で対応するしかないし。良論文に出会う確率も低いし。そしてなぜか、ツメが甘い論文を連続的に

島岡先生がまた本を出した! 2014

私の尊敬する島岡先生がまた本を出した。島岡先生がブログに情報をのせて知ったのである。 研究者のための思考法10のヒント 知的しなやかさで人生の壁を乗り越える 「どこにその書く時間があるのか?」という疑問はさておき、アメリカにいる複数の「島岡ファン」にさっそく連絡した。皆どうにかして本を手に入れるとのことである。 私は、島岡先生がボストンにいる時に知り合った。最初誰かから教えてもらった島岡先生のブログ「ハーバード大学医学部留学・独立日記」を読んでいて、その後 プロ研 のミーティングに一回来ていただいた。当時ハーバードのPI(principal investigator, ラボのトップ)として活躍されていて、雰囲気はまさに「よく研がれた切れ味バリバリの日本刀」という感じであった。その島岡先生のところに教えを乞いに行ってはマヌケな発言をし、数回バッサリ切られたような覚えがないわけでもない(笑)。だがこちら(私)も海外生活が長いので、多少切られたぐらいでは懲りない。あっちにも傷こっちにも傷である。そのハーバードでの「ものすごくよく切れる日本刀」時代に島岡先生が書いた本が研究者の仕事術である。炎がメラメラしているのがぴったりなのであった。 その島岡先生が何故か三重大に行かれることになった。その時「6ヶ月間ぐらい冬のボストンで、サメがいっぱいいると言われるハーバード大学医学部で、世界中から集まった超優秀な科学者と頭脳と政治とで凌ぎを削っていればメラメラ感もいっぱいだが、三重大のある津市は温暖のどか、そのうちメラメラ感がなくなってくるに違いない」と秘かに予測したものである。(私も三重県出身) だが島岡先生、のどかな津にいても全然健在である。ある日突然メールをもらってインターネット越しに三重大の聴衆に英語でセミナーをすることになった。なぜか私がその第1回スピーカーである。しかも島岡先生は効果をmaximize(最大限にする)方なので、数日前に「実はテレビが来る事になりました」と言われた。この最大効果を得る方法は、絶対アメリカで習ったに違い無い。「テレビー??!!」と思ったが、こっち(私)もそんなことで躊躇する性格ではないので、「まー、どうにかなるわな」と思って、セミナーを終了した。無事だったか無事じゃなかったは不明(笑) ちなみに親には「あなたの英語をきいたら、皆『

世界で100人の最も影響力のある女性 2014年版

今年もフォーブスのThe 100 Most Powerful Women(100人の最も影響力のある女性)のランキングが出た。 リストは こっち 。 またもや日本人がいないー! そしてまたもやアンゲラ・メルケル堂々1位。ついこの前もアメリカのシークレットサービスがドイツ国内にいるのを発見して非常に不機嫌。 今日の教訓 日本人女性頑張ってくれー。 過去のブログ ・ The 100 Most Powerful Women(100人の最も影響力のある女性)2009 ・ 100 Most powerful women 2007

10000時間だけではなかった一流の人の秘訣?

誰かのブログから見つけたHarvard Business Review(ハーバードビジネスレビュー)の記事。 Why We Humblebrag About Being Busy なぜこの現代人はクソ忙しいか(記事には自慢げに「この2週間4時間しか寝てなかった!」と言う人がいたりして)の理由+どうするかの記事である。一番面白かったところだけ引用する。 2. Rest well to excel. K. Anders Ericsson found in “ The Role of Deliberate Practice in the Acquisition of Expert Performance ” that a significant difference between good performers and excellent performers was the number of hours they spent practicing. The finding was popularized by Malcolm Gladwell as the “10,000 hour rule.” What few people realize is that the second most highly correlated factor distinguishing the good from the great is how much they sleep. As Ericsson pointed out, top performing violinists slept more than less accomplished violinists: averaging 8.6 hours of sleep every 24 hours. 適当な訳。 秀でるためには休息を取る。K. Anders Ericssonは「エキスパートのパフォーマンスを獲得するためには、熱心な練習が必要である」という論文の中で、よい演奏者と、すばらしい演奏者の大きな違いは、練習時間の違いである。ということを発見した。これはMalcom Gradwellが「10000時間ルール」というので名前をつけて人気にした。しかしほとんどの人が知らないのは、よい演奏者と素晴らしい演奏

独立記念日の前日花火

昨日(7月3日)は、独立記念日の花火が前倒しになって花火大会であった。インターネットで調べたところ、20時半ぐらいからBoston Pops(ボストン・ポップス)の演奏が始まり22時半から花火の予定だった。 最初インターネットでボストンポップスの演奏を聞いていた。その後、花火を見に行くことにして22時から外に出たところ、22時10分からいきなり花火スタート。 あれー? 予定よりも早いんですけど。でもそういえばインターネットの中継でなんか言っていたような。。。 と思って歩いている途中で花火見学。 ボストンを離れたかたは、CITGOのサインをお楽しみください。 20分早く花火が始まって20分早く終わってしまったので、「じゃー、帰るか」ということで家に帰って10分後に嵐が来た。雷と雨がものすごくってびっくり。Spectacular fireworks(壮観?な花火)の後にspectacular lightnings(壮観な雷)が来たのであった。あれだと、外にいた人はびっしょりぐっしょりに違いない。 今日の教訓 今日は夜にArthur君(ただいまカテゴリー2)が来る予定。 過去のブログ ・ 暑いんだってー!+独立記念日 2014

暑いんだってー!+独立記念日 2014

ただいま部屋の中の気温29℃。雨が降るのを待っているところである。ボストンは日本の京都よりも全然涼しいのだが、なんせ途中経由でポスドクをしたドイツがとても快適だったので、毎年夏になると私はへたばるのである。 実験も間違えるしー!去年Negative selectionの代わりにpositive selectionもしたしー。後でflow cytometryで見てびっくりしたわよ。。。。研究室が涼しい(というか寒い)からなんとか今年も持ちこたえてるけど。 さて、明後日はアメリカの独立記念日であった。アメリカのプライドの日である。ボストンでもボストン・ポップスが演奏するなか花火が打ち上げられて、盛大なのである。ところが今年はTropical storm(熱帯低気圧? それとも熱帯嵐?)の Arthur(アーサー)がちょうど独立記念日にこっちに来る事になった。こっちの熱帯低気圧およびハリケーンには名前がつくのである。毎年A, B, C, Dというぐあいに名前がつけられ、その最初のArthurが登場。 で、なんとボストン・ポップスと花火は明後日から明日に移動! びっくり! With Arthur Bearing Down, Boston Pops Fireworks Show Rescheduled アメリカのプライドでも天気にはかなわなかったか。。。。。まー、Tropical stormからハリケーンカテゴリー1にランクあげされるという噂もあるし、大事を取った方がいいかもね。それに男性の名前のついたハリケーンは女性の名前がついたのよりも畏敬で扱われるという研究もあるし(笑) Female-named hurricanes kill more than male hurricanes because people don’t respect them, study finds 日本語訳(研究結果によると、女性の名前のついたハリケーンは男性名のハリケーンよりも死亡者を多く出す) ↑良くも悪くも結構話題になった話。 今日の教訓 ところで一体雨はどこへ? 過去のブログ ・ 暑い!