Monday, April 16, 2018

インターネット上の情報の半分は英語

日経の記事で「インターネット上の英語情報は日本語の10倍」という話を読んで、その後その記事を探していたのだが見つからない(笑)

だが元ネタっぽいものを見つけた。
Languages_used_on_the_Internet(Wikipedia)
どちらかというと「インターネット上の情報の半分は英語」というのが正しい。しかも推定だし。日本語は推定5%ぐらい。

ということは、私は一応半分+日本語で55%読めるということに! ドイツ語はちょっと無理(笑)。
10倍効果が出ている気はしないのだが、英語の世界に飛び込んで良かったとは思う。最近気づいたのだが、英語圏での噂が日本語圏に流れるまで時間がかかっているような気がする。翻訳の問題それとも他の問題?

Was a Tiny Mummy in the Atacama an Alien? No, but the Real Story Is Almost as Strange (New York Times)
2018年3月22日の記事である。

同じ内容の日経の記事(2018年4月7日)。
エイリアン? 謎のミイラの正体が判明、遺伝子が変異

さて、ここから宣伝。
同僚がScientific Writing(サイエンス英語を書く)会社を立ち上げた。この国誰でもなんでもスタートアップである。アメリカの強みはどう考えてもスタートアップである。宣伝してちょうだいという頼まれたので宣伝。(笑)。

JetPub Scientific Editing Services
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だそうである。この国(アメリカ)なんでもかんでも長々と書くのが大好きなので、彼女のビジネスは繁栄すると思う。

今日の教訓 英語の世界に飛び込んで良かった。

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アメリカ人、文章書くのが大好き

Tuesday, February 27, 2018

Top scientists(一流の科学者)の能力 - Serendipity

Serendipityという素晴らしい単語を発見。ウィキペディアによると

セレンディピティ(serendipity)とは、素敵な偶然に出会ったり、予想外のものを発見すること。また、何かを探しているときに、探しているものとは別の価値があるものを偶然見つけること。平たく言うと、ふとした偶然をきっかけに、幸運をつかみ取ることである。
英語ではFreeDictionary.comによると
1. The faculty of making fortunate discoveries by accident.
2. The fact or occurrence of such discoveries.
3. An instance of making such a discovery.
わかったようなわからんような(笑)

発見したのはThe serendipity test (Nature Editorial)
引用。

Science-fiction writer Isaac Asimov is widely credited with saying that “the most exciting phrase to hear in science, the one that heralds new discoveries, is not ‘Eureka!’ but ‘That’s funny’.”

引用終了。
サイエンスフィクション作家のアイザック・アシモフ(私の好きなアイザック・アシモフここにも登場)の格言。
日本語訳としては、「サイエンスで聞いていて最もエキサイティングな話は、新しい発見がEurekaからではなく、「これは面白い」という(偶然から)発見がされたという話を聞くことである。」(←なんか日本語訳が変ですみません) 

Eurekaはウィキペディアによると
"Eureka!"という感嘆詞は、古代ギリシャの学者アルキメデスに帰するものである。伝えられるところでは、彼が風呂に入ったとき、浴槽に入ると水位が上昇することに気づき、上昇した分の体積は彼の体の水中に入った部分の体積に等しいとわかり、"Eureka! Eureka!"と2回叫んだという。彼は形状の複雑な物体の体積を正確に量るという困難な問題を解決できたと理解し、浴槽から飛び出して、裸のままシラクサの街を駆け抜け、この発見を共有しようとしたと伝えられている。

だそうである。つまりEurekaは考えに考え抜かれて出てきたもの。上のNatureの記事によると、Serendipityで発見されたものは
ペニシリン
X線
などがある。そのような偶然・予想外の発見が、サイエンス上でどのぐらい貢献しているかを調べる研究が始まったそうな。

さらに、Statistics Show Half of All Inventions Happen by Accident(Science Alart)
(統計によると、全ての発明の半分が偶然で出来たもの)

発明の半分が偶然って、ほんまかいな。いや、ほんまかどうかわからないから、上の研究が始まったわけで。

How to Cultivate the Art of Serendipity
(New York Times)によると、

“Non-encounterers”; they saw through a tight focus, a kind of chink hole, and they tended to stick to their to-do lists when searching for information rather than wandering off into the margins.

“Occasional encounterers,” who stumbled into moments of serendipity now and then.

“Super-encounterers,” who reported that happy surprises popped up wherever they looked.

に分けられるらしい。なるほど!!!!

これで長年の謎が解けた。
PI(Principal investigator)とポスドクの違い (私のブログのトップ記事)の謎である。変なデータが出て怯んでる私と大興奮の私のメンターの違いである。「なんか意図的に変な実験結果を探しているのでは?」と前からひそかに思っていたのだが、私のメンターはひょっとしてSuper-encounter!

メンターに改めて聞いてみた。
私 「こういう記事読んだんだ(上のNature Editorial)。改めて聞くけどさ、あの論文のデータ、コントロール(実験で仮説を証明する上で大事な「前提」として加える条件)から出てきたんだよね?」
メンター 「あれはネガコン(negative control)だ」
メンター 「知ってるか。Hybridomaの作成も偶然からできたんだ(Hybridomaは抗体を作成する上の重要な技術)」

いろいろ考えたあと、「Serendipityは実は偶然に出た発見を見極めてプロジェクトを続ける、top scientistsの能力なのかもしれない。」という仮説に落ち着いたのであった。どれが素晴らしい偶然か、はたまた雑魚か、玉石混交から見極めてプロジェクトにするところが、どう考えてもアート。 なんでも足突っ込むと何も達成できないので、ご注意(大爆笑)。2つ目のScience Alertの記事に出て来る例のポストイットなんか、強力な接着剤を開発しようとして逆にものすごく弱い接着剤が出来て、それでもめげずに(?)、ポストイットとして商品化するところがすごい。普通そんなのはゴミ箱行きでしょうが!!

その一流の科学者達と研究する経験をして私って実は幸せ者かもしれん! 日々のどうでもいいことで、危なくサイエンスの楽しみを忘れるところだった。 

そういうことで、この記事を読んだ日は1日幸せだった。 

今日の教訓 Top scientistsは偶然・予想外を積極的に探しているかもしれない。

過去のブログ
PI(Principal investigator)とポスドクの違い (変なデータが出て怯んでる私と、大興奮のメンターの違いについて)
アイデアをたくさん出してから、悪いアイデアを捨てることを学ぶ

Tuesday, February 13, 2018

Nanopore sequencing(ナノポアシークエンシング)

技術ってたまに飛躍的に向上するけど、その時必ずといっていいほど、あさっての方向からくるよね。既存の技術を向上したものではなく。」と一個前のブログに書いたけど、その第二弾。

実験医学1月号の「どこでも 誰でも より長く ナノポアシークエンサーが研究の常識を変える!」より。

この技術、数年前にScience magazineで記事を見つけて私は大騒ぎしていた。
Pocket DNA sequencers make real-time diagnostics a reality (Science Magazine)
私は別にsequencingをするような仕事はほとんどしてないが、画期的な技術が好きなのである。

百聞は一見に如かず。こんな感じ。

すごくない?すごくない?

実験医学によると、今までのシークエンサーは技術は向上したとはいえ、サンガー法を元にしたものであるらしい。ということで、改めてサンガー法の説明ビデオ。

ウィキペディアによるとサンガー法は1977年に開発された。

上のナノポアの仕組みはこんな感じ。

なんと言っても図る装置が非常に小さいのがすごい。実験医学によるとBento Labと組み合わせてどこにでも持っていけるらしい。実験医学の記事にナノポアシークエンサーの長所と短所が書いてある。今のところ精度がやや低いらしいが、そんなのはきっとそのうち技術の向上でどうにかなるでしょう!

今日の教訓 ナノポアシークエンサーは画期的な技術

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Space X、車を宇宙に飛ばす その2(半永久的に保存できる360TBの記憶媒体の話)
DNA電気泳動のバッファー検討しなおし+エチジウムブロマイドの神話(バッファー変えてDNA電気泳動時間が半分になったこと)

Space X、車を宇宙に飛ばす その2

「Space X、車を宇宙に飛ばす」の続き。

The Falcon Heavy test flight included a copy of Isaac Asimov’s Foundation novels
いわく、この前のSpace Xが飛ばしたTeslaロードスターの中には、特別なものが入っている。それはアイザック・アシモフが書いた「ファウンデーションシリーズ三作!」
ファンデーションシリーズは私も大好きである。(ちなみにアイザック・アシモフは私が働いているボストン大学医学部のAssociate professorだったらしい)全部で7冊ぐらいあり、全部英語で読んだ。その最初の三冊が小さなquartz disc(水晶の記憶媒体)に入っている。指ぐらいのサイズのその記憶媒体が保存できる容量は理論上360TB。

360TB!!!!

ここにあるマックのバックアップ用のHDは4TBで、はるかに大きいですけど。

Optical Data Storage Squeezes 360TB on to a Quartz Disc—Foreverによると、13.8 billion years even at temperatures of 350oF(176oC)と書いてある。とてつもなく長い期間ですな。

とてつもないサイズのハードディスクが必要そうな友人に思わず連絡してしまった。
Visualizing the brain at the level of the connectome would consume nearly half the world’s current digital storage capacity (New York Times)
によると、
マウスの脳のマップを精密に記録するのに必要な容量は450,000 TB
人の脳のマップを精密に記録するのに必要な容量は1,300,000,000 TB
2014年時点の地球上の全部のハードディスクの容量は2,600,000,000 TB

このquartz discだったら
マウスの脳は1250枚。
人の脳は3600000枚?
まだ多いけど、マウスは可能?

この記憶媒体はイギリスのSouthampton大学のArch Mission foundationで作られたものらしい。Arch(アーク)はファウンデーションシリーズに出てくるプロジェクトで、人間の知識の全てを保存するという話。Arch Mission FoundationのWebページによると、

“The sum of human knowing is beyond any one man; any thousand men. With the destruction of our social fabric, science will be broken into a million pieces... But, if we now prepare a giant summary of all knowledge, it will never be lost.” ”
— Hari Seldon, Issac Asimov's Foundation

とな。

同じ様な記憶媒体は日立が2012年に作ったらしいがその容量は40MB。6年後には360TB。ものすごい技術の発展ですな。それにしても技術ってたまに飛躍的に向上するけど、その時必ずといっていいほど、あさっての方向からくるよね。既存の技術を向上したものではなく。

今日の教訓 ところで、宇宙人はファウンデーションシリーズ読むんで?

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Space X、車を宇宙に飛ばす

Friday, February 9, 2018

Space X、車を宇宙に飛ばす

数日前、このビデオが友人から送られて来た。



Space X(イーロン・マスクのロケットの会社)がTeslaロードスター(イーロン・マスクの電気自動車の会社)を乗せたロケット(Falcon Heavyという)を試験飛行で宇宙に飛ばして、その車にはちゃんと宇宙服着たマネキンが運転席に座っていて、しかも「DON'T PANIC!」と車に書いてあるので、「これはこれは!」と思って情報をくれた、、、らしい。

さらに車にはDavid Bowie の Space Oddityがかかっているらしい!

宇宙は真空なので、音楽は全く意味がないことに注意(笑)歌詞はこっち

DON'T PANIC!はthe hitchhiker's guide to the galaxyという、世界に羽ばたくサイエンティストならば読んだほうがいいと私が思っている本から来ている。でないとDON'T PANICと車に書いてあっても意味がわからないではないか。。。


「利己的遺伝子」を書いたリチャード・ドーキンスもお勧めしている本。
Lament for Douglas Adams から引用。
"What I didn't know was how deeply read he was in science. I should have guessed, for you can't understand many of the jokes in Hitchhiker if you don't know a lot of advanced science."
と書いてあるように、かなりのサイエンスの知識がないと、ヒッチハイカーのジョークが理解できない。

イーロン・マスクもお勧めの本。(宇宙に飛ばした車にDON'T PANIC!って書いてるんだから当然か)
14 books that inspired Elon Musk (Business Insider)

英語で読むことをお勧めする。2冊目The Restaurant at the End of the Universeは日本語のタイトル間違ってるし。「宇宙の果てのレストラン」じゃなくって、「宇宙の終わりのレストラン」。Advanced scienceですな。イギリス人のジョークを英語から日本語に直して伝えるというのは、まず無理だし。
ということでリンク。
The Hitchhiker's Guide to the Galaxy(アマゾンアメリカ)
The Hitchhiker's Guide to the Galaxy(アマゾン日本)

さて宇宙を飛んでる車にもどって。
Falcon Heavy, in a Roar of Thunder, Carries SpaceX’s Ambition Into Orbit (New York Times)によると、
“It’s kind of silly and fun, but silly and fun things are important,” Mr. Musk said.
だそうである。車にマネキンのせてDon't panicと書いて宇宙に飛ばして、しかも宇宙の中で音楽流してそれを映像でとってYoutubeで流しているんだからSillyでFunなのには間違いないが、メッセージは強烈だぞイーロン・マスク。ものすごく綺麗な映像だし。それこそDavid Bowieの曲ききながら観るものです。学生が「政府のプロジェクトじゃなくって、民間企業だ。だから車のせたんだ」と興奮していたが、全くその通り。その後この車は3回目の噴射でどっかに飛んで行ったらしい。噂によると小惑星帯まで行って戻って来てそれから火星のまわりを回るということだったが、他の人が計算したところによるとそうはいかないらしい(笑) まあいいか。 いいものを見せてもらいました。イーロン・マスクありがとう。

今日の教訓 イーロン・マスク最高!

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The Hitchhiker's Guide to the Galaxyイギリス人のジョークがふんだんにちりばめられた傑作である。ナンセンスがたっぷりで笑いすぎで死にそうな本。

追加情報
宇宙に飛び立ったTesla roadster、タオルも入っているらしい。