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Showing posts from January, 2006

フランス人の英語

どの国の人も英語のある部分の得意不得意がある。 私のフランス人の同僚は、夕方に実験をしていて私に言った。 I am angry! (僕は怒ってるんだ!) で、私は Why are you angry?(なんで怒っているの?) と聞いた。で、彼の顔を見て気づいた。 前にも言ったとおり、フランス人は単語の最初のHを発音することが出来ない。したがって彼が言いたかったのは、 I am hungry!(僕はお腹がへった!) なのだった。 全然違う。 これがただの日本人の耳の問題でないか確かめるべく、次の日アメリカ人を捕まえて、フランス人同僚に「ねえ、昨日のやつ言ってよ」と言ったら, angry, angryと言っていて、アメリカ人は「はあ????」という顔をしていた。 もう一人のフランス人の女の子は、私の所に来て言った。 Do you have a plastic shit? もちろん私の顔は「はあ????」である。 ので、実際に何を欲しいのか見せてもらった。プラスティックで出来たシートだった。 つまり彼女は Do you have a plastic sheet? と聞きたかったのであった。が、shitは糞、あるいは「クソ!」の意味である。 彼女はsheetを練習しようとしてshit, shitと言っていた。 今日の教訓 どの人にも得手不得手があるものである。従って 日本人のRとLの発音も習得できたらいいが、出来なくてもそんなに気にしなくてもよい。 追加(2月3日) おとついボスとフランス人と一緒に実験の話をしているときに「アイヤー」と言うので、「?(わからん)」という顔をボスのほうに向けた ら「Higher(ハイヤー)」と言っていた。ボスに「なぜわかるの?」と訊くと、「いやー、慣れてきたんでね」と答えていた。おそるべし。

Lost in translation in USA

11月から新しくフランス人が来た。ボルドー出身のお医者さんである。 ボスが私に言った。「彼にいろいろ実験を教えてくれないか???」 私は言った。「いいよ」 が、結構これが大変なのである。 ドイツに2年、アメリカ10ヶ月目とはいえ、私が英語を流暢に話せるわけではない。英語だけ勉強しているならともかく、研究をしているのだから。 一方彼は11月にボルドー(ワインの有名な町)から来たばっかりである。英語は私がドイツに行ったときよりは話せるが、それでも話せない。 ということで英語で実験の説明を彼が理解するまでは大変だ。 わかるまで絵を描き、他人の説明を仰ぎ、ああだこうだと彼がわかるまで英語で説明する。 彼もわかるまで質問してくる。これは非常に良いことだ。 日本人が一時Yes manと言われていたのは、わからんのに「はい」と言ってごまかしていたからだというのが私の意見だ。その点私はドイツで「さっぱりわからんのですけど。。。」という顔をすることを身につけてしまったので、すぐ「わからないの?」と聞かれる。もちろん「全然!」と言う。 わからないことを正直に言うことは重要だ。わからないままやった実験は、何も示さないなんてことが良くある。 私はフランス人の同僚に「なんで日本語わからんのだー!日本語習え!」と言い、彼も私に「なんでフランス語わからんのだー!フランス語習え!」と負けずに 言い、二人でボスに「いやー。今日の実験の大変だったよ。私も彼も英語あやふやだから」と言うと、ボスは「あ、二人とも通訳必要?」と言っていた。 今日の教訓 わからないことははっきり「わからない」と言う。被害はそっちの方がはるかに軽い。

誕生日の祝い方

先週、私のボスがいきなり「○○(PI:助手級の人)が研究のことで相談したいって言うから今から行くぞ。時間ある?」と言ってきた。「メモも持っていく といいよ」 なんでまたいきなりと思いつつ、一緒にトコトコついて行くと。。。。 Happy Birthday! びっくり誕生日パーティだ! 私は12月26日で30歳になった。でも当然のように誰もいないので、研究室では祝わないのですっかりそんなことは忘れていた。 だーっ!おかしいと思ったんだ! だって大ボスは何もすることがないみたいにコーヒー持ったまま廊下にいるし、いきなり研究のこととかなんとか言うし!悪 いボスだ(bad boss)!とひとしきりだまされたことに怒った後、ありがとうと言った。 アメリカ人はびっくりパーティが好きである。 そして、カードともらって、ケーキをみんなで食べることになった。ろうそくが4本立っていた。それを消して、ケーキを切るのが私の役目。 そしたら、同僚が「このケーキ知ってる???」「ううん、知らない」 「何!知らないのか。このケーキはGerman Cake(ドイツケーキ)っていう名前だぞ」 「知らないよ。写真を撮って、ドイツに送ってみようか」 「そんなことはしなくてもいい!」 アメリカ人の作ったGerman Cake(チョコレートとココナッツで出来たケーキ)というものを人数分切った。 切りながら「ドイツ人はねー。誕生日の人が自分でみんなを招待して祝うんだよー。」と言ったらびっくりしていた。「だから、ケーキだけじゃなくって、ス パークリングワインもつく(昼間から飲む)」と言ったら、「いい話だ!」という反応。 「日本人はねー。20歳になるとお酒を飲めるようになるから、みんな祝うけど、その後は祝わない。私の親なんか40歳から一つずつ歳を若くすることに決めたから、今何歳だかわからん」 ということで、ドイツと日本の話をしながら、ケーキを食べてびっくり誕生日パーティは終わった。 ここもまた国の違いが出て、 日本は 全く祝わないし、年齢も聞かない。米寿とかはまた違うが。 アメリカは 祝うが年齢は言わない。誕生日パーティをしているのに、実際何歳なのかは結構疑問である。50歳、60歳などの区切りの歳は重要で、結婚式の ようなパーティを行うらしい。 ドイツは 祝うし年齢も言

Personal Finance Book

さっきのInsurancequoteのアドレスはこの本由来である。 Everything Personal Finance in Your 20s and 30s Book HPアドレスの出所がある意味しっかりしているので、使ったのである。じゃなかったら、電話ごしにクレジットカードで270ドル払ったりしないよなー。 こういう本は結構便利である。もともと税金申請どうしようかと思って対策に買ったのであるが(あまり書いてなかった)、どうやってアメリカで生き残ってい くのか、よくわかった。 じゃないと、いきなり路頭に迷い"Do you have change?"と言う羽目になる。もっとも、日本人は仕事がなくなったら日本に送り込まれるだろうが。 英語は簡単である。論文読める英語力があるなら、読める。ハリーポッターの方が単語力がないだけ難しい。 内容は、今彼の本棚でほこりをかぶっているだろうから忘れたが、同様の本は、大きめの本屋さんのあまり人のいない場所にあるので、気に入ったものを取って 読んでみると面白いだろう。 アメリカに永住するつもりなのに、年金用口座(名前を忘れた!)や、町から町へ引越ししたら、引越し代を税金申請できる、などの裏ワザを知らない人、本屋 に行って読むことをお勧めする。 今日の教訓 ローマに入ったらローマ人 アメリカにいるならアメリカルールを学ぶ

Renters insurance

今日は私は超!ごきげんである。 なぜならついにRenters Insuranceを獲得したからだ。 電話でしゃべっていた兄ちゃん(おじさんかもしれないが)によると、アパートが火事、モノが盗まれた、パイプが壊れて家具が水浸しになった、などの損害をカバーしてくれるらしい。 「例えばコンピューターが盗まれても、カバーするよ」とのこと。 おお、それは私の友人のことか?? 保険の探し方は、こんな感じである。(どうしてそのアドレスを知ったかは後ほど) まず、InsuranceQuoteというところに行く。 http://www.insurancequote.com/ そこで、Rentersというところをクリックして、情報を全部入力する。7日間以内に連絡を欲しいとか、そういう情報も入力した。するとメールが返って きた。 そして、電話がかかってくることになっている。かかってこなかったので、メールに書いてある保険会社に電話をかけることになった。超豪邸に住んでいるのならともかく、しがない一人暮らしには連絡する気にもならなかったのだろう。 私がもらった保険会社の情報は、 Liberty Mutual Insurance Unaffiliated/Independent State fund Insurance の三つだった。それぞれに担当者の名前があった。 ということで、Liberty Mutual Insuranceに電話をかけた。( http://www.libertymutual.com/ ) 幸い自動音声応答はないので、人間につながったのだが、こういう最初に電話をつなぐ人の英語はさっぱりわからない。なんちゃかんちゃ言っているので、「自分の名前?それとも彼の名前?」と聞くと、「つなぎたい彼の名前!」とか言うので、担当者を言った。なんかわからないときは、自分の言葉でどっちが知りた いのか聞くということが最近学んだことである。 留守電にメッセージを残したが、ちっともかかってこない。 ということで、今日最初に電話に出た人に「InsuranceQuoteで申し込んだんだけれど、返事がこない。あなたの所にも2回電話したんだけれど、 返事がこないんだけれどーーー!!!!」と文句を言った。 そしたら、ちゃんとつないでくれた。ここで文句を言うのは大事であ

Geishaについて

ドイツにいる時、ある日男友達にこんなことを訊かれた。 「ねえGeishaってProstitute(売春婦)?」 いや、そうじゃないと思っていたけど、「さゆり」を読んだ時には水あげという話があったしなー? どうなんだ? こういう時はウィキペディアである。インターネットにあるフリー百科事典である。 http://ja.wikipedia.org/ に行き「芸者」と入れると、芸妓に転送され日本語の説明が出てくる。 この辞典のいいところは、左下に英語の説明、ドイツ語の説明があることだ。 ということで、英語にとぶと、 Strictly speaking, geisha are not prostitutes. (厳格に言って、芸者は売春婦ではない。「絶対売春婦じゃないから!」という意味。) 非常によろしい。 ということで、Prostituteじゃないって書いてあるよ。 と、友達に見せた。 彼は納得していた。 今日の教訓 Wikipediaを利用する。

Memoir of a Geisha

今日Memoir of a Geisha(日本語名さゆり)を見に行った。 日本を出て3年目にもなると、いろいろ変なことを思いつく。 日本語なまりの英語と中国語なまりの英語どちらとも聞き取れなかった。 私はともかくとして、一緒に行ったフランス人には相当難しかっただろう。 舞がどうみても大道芸人の曲芸に見えるが、あれは本当なのか? 私が一回だけ偶然にどこかで見た芸者の舞は、3倍ぐらいゆっくりだったぞ。しかもすごい美人だった。 映画を作る間に誰も本物の芸者の舞を見せてもらえなかったのか? でも本当かどうかわからないので、京都に行くチャンスがあったら、都おどりに行ってみよう。 自分のとこの文化なのに知らないのはよくない。相撲も見てみたい。 文化といえば、きれいな着物がいっぱい出てきたので、欲しくなった。 問題なのは自分で着れないことだ。 ブルーコンタクトが面白い。たとえ彼女が偶然誰かの混血であっても、そこまで青くはならない。 後でやや青色に変えるか、もう少し抑え目のコンタクトにすればよかったのにと思う。 そしてやっぱり日本の景色はきれいだ。 一緒に見たフランス人は「日本てきれいだねー」と言っていた。 面白いのは、BGM。最初の方はずーっと日本風のBGMなのに、アメリカ軍が占領した時の場面のBGMが完全にのんきなアメリカの曲。そのBGMにあわせ てか、超能天気なアメリカ人がいっぱいでてきた。 隣のアメリカ人に「おい、アメリカ人だぞー」と言ったら笑っていた。 BGMにはYo-Yo MaとItzhak Pearlmanが出ていた。 日本的な景色がいっぱい見れたことと、外国人が他国の文化を撮ろうとするという無理を考えれば、結構いい出来なんではないかと思うんだけれども。。。。 でも「国辱ものである」という意見もあるしー。 http://watanabe-junichi.net/diary.html ま、日本人がアメリカのカウボーイ決闘物語をアメリカ人を雇って作るみたいなものだから、あんまり無理を言ってもなんなんじゃないですか?  くやしかったら、一通り全部そろえてリメイク版作ればいいだけのことで。そして英語字幕つければいいだけだと思うけれど。 Lost in translationといい、Kill Billといい、Last

ドイツのVISAの取得方法

アメリカに比べてドイツのVISAの取得方法は簡単である。 取得するときに「ドイツからの便り」というHPから情報をいただいた。どうもありがとうございます。しかし最近再び訪問したところ、どうも閉じられてし まったようだ。 その人のHPは、 http://homepage2.nifty.com/homeplace/index.html である。 まずドイツのミュンヘンに到着する。ここからしてアメリカとは違う。 ドイツ人の助けをかりて、VISAを申請した。VISAを申請しないと銀行の口座は開けないし、すると給料はもらえない。しかしVISAを申請するには保 険に加入しなければいけない。保険に加入するには他の書類が必要で、、、という、一見ごちゃごちゃに見える状況だった。が「ドイツの便り」をプリントアウ トしていったおかげで、無事2日間でVISAが取得できた。 その方法は、間違っているかもしれないが今覚えているところでは、 1.まずボスに「○○はドイツで2年間ポスドクをするのでよろしく」という手紙をもらう。 2.それを持って、Kreisverwaltungsreferatという外国人には絶対覚えられない名前の建物に行く。ようするに市役所か区役所といっ たところだ。ここで住民登録をする。余談だが私のスペイン人の友達は、対応が悪いこの役所のことを KreisScheiseeReferat(Scheiseeは「クソ!」の意味)といっていた。それでも対応はアメリカなどよりもずっといい。 3.その住民登録証明を持って、保険会社に行き、加入する。 4.またKreisverwaltungsreferatに戻り、VISAを取得する。 5.口座を開けたい銀行に行き、口座を開ける。研究所の近くの銀行は数件「アポイント無しでは口座は開けません」と意味不明なことを言っていたが、 Deutsche Bankのおばさんは「いいですよ」と言って快く口座を開けてくれた。このおばさんは私がつい2日前ぐらいに口座を閉じるときも快く手伝ってくれた。 以上終わり。 上のサイトを探している間にアメリカ以外の研究留学リンクを見つけた。 http://www.kenkyuu.net/link-5.html アメリカ以外のところに行きたい人は、参考にどうぞ。 今日の教訓 外国に行っ

アメリカVISA取得方法 ドイツ・フランクフルトで取る場合

アメリカのVISAの取り方は超!面倒くさい。 私はドイツにいたので、フランクフルトでVISAを取った。 まずアメリカの未来のボスから書類を送ってもらう。 その書類にあるデータに基づいて、SEVIS feeなるものを払う。インターネットで出来る。 100ドルもする。ボスは払ってくれると言っていたが、請求するのを忘れていた。(今頃言うのもなんなので、そのまま放っている) そして、静かな部屋でパスポートと書類を机の上に広げ、電話を片手にもち、アメリカ大使館のVISA取得予約サービス(有料)に電話する。 相当聞き取りにくい電話ですべての用件を伝える。 最短で21日後だと言われぶち切れる。 フランクフルトのアメリカ大使館に行くんだという話しをしていたら、私と同時にVISAを申請している中国人の学生の話が出てきた。彼は、NIHで何をす るかを聞かれて『Microbiology』と言ったら隣の部屋に連れて行かれ、根堀り葉堀り1時間以上質問されたらしい。バイオテロの恐れとでも思った のだろうか?行く前から迷惑な話である。 なので、決して変なことを言わないように。とのことだった。もっとも私の専門はImmunologyなのだが。 フランクフルトに行き(結構ミュンヘンからは遠い)、アメリカ大使館の前に朝から並ぶ。 ちなみにアメリカ大使館のある通りはパトカーが封鎖していた。毎日しているんだろうか? カバン持込不可。書類のみ。 呼ばれたら中に入り順番を待つ。何を質問されるかドキドキなので、ある程度言うことを考えていたりする。 係りの人に写真を取られ、指紋を取られた後、聞かれた質問は英語で「アメリカで何するの?」 私「Research(研究)」 係りの人「はい。パスポートは一週間ぐらいで送られてくるからねー」 そんな簡単なことになんでフランクフルトまで来なくてはいけないのだ! 電車代とホテル代出せっての! フランクフルトは初めてだったのでいいのだが。 ミュンヘンに帰ってきて「何も聞かれなかったよー。日本人と中国人の違いかしら??」と話していた。 日本とアメリカは友好国のはずだし。 パスポート無しでドイツで過ごすハメになり、もしその辺の警官に「パスポート見せろ」とでも言われたらどうしようかと思ったが、無事1週間後研究室にパス ポートを送ってくれた

アメリカのJ-1 VISAとDS-2019の話 (でも全然役に立たない情報)

アメリカで研究をするにはVISAが必要である。 私もJ-1 VISAというものを持っている。 このVISAを取得するには、DS-2019と言うものが必要なのだが、私のDS-2019は一年分しかなかった。 ので、パスポートに貼っているVISAスタンプも一年分しかもらえなかった。 VISAスタンプの有効期限が切れていても、DS-2019が有効であれば、アメリカに滞在できる。 しかし、アメリカから海外に出るときは、アメリカ大使館に行って、新しいDS-2019を持って新しいVISAスタンプをもらわなければならない。 それには約2週間かかるのである! (たぶん) あーめんどくさ。 私の契約は2年間ということになっていたのにDS-2019が1年分しかもらえてないので、先輩と「たぶんどこの馬の骨ともわからない日本人を2年間も雇 うは危険なので、1年分しかくれなかったのじゃないですかー??? 役に立つならもう1年更新してあげようかっていうことで」と冗談を言っていた。 3月末に切れるDS-2019を更新しようと思い、担当の部署に電話した。 私が解釈したところにはDS-2019更新するにはどうやらいろいろ書類が必要らしい。(英語力の問題) それらの書類を集め、私のボスに「こういう書類が必要らしい」とメールで送ったら「一体なんでVISAを更新しなければいけないんだい?」という的はずれな返事。 今日それでボスにDS-2019を実際見せて、3月で期限が切れるから更新しなければいけないことを言った。 と、ボスは電話を取って担当の部署に電話した。 聞いていると、どうも私のボスは2年分の契約をその部署に送ったらしい。 でも、どうも担当の部署が間違えて、一年分しかくれなかったらしい。 やっぱり!  ドイツにいたとき送られてきた書類を見て、「給料2年分なのに契約1年分なのはなぜだー?誰か間違えたな? 年間給料が2倍だったらうれしいけど!」 と思ったのは本当だったのだ。 それを聞かなかったのは、私のVISA更新と渡米が間近に迫っていたからなのだが。 私のボスは辛抱強く、何度も何度も英語の表現を変えて、自分が書類を作らなければいけないのか、部署が全部書類を作るのかを確認していた。 で、電話をおいて、「何も作らなくていいって。ただ受け取りには行かなければいけない

疑問 アメリカ研究者留学

今日の疑問 なぜ、生物系、医学系研究者はアメリカに留学したがるのでしょうか?? なぜ、ヨーロッパじゃないのでしょうか? そして、留学は良かったのでしょうか、悪かったのでしょうか? かなり疑問です。 よかったらコメントください。

敬語

海外に来てからの問題は日本語である。 日本語は毎年流行語があるため、例えばダサい、うざいなどの言葉を使っていたまま海外に渡ってしまう。 数年間経って新しく日本から来た人に、「うっざーー」なんて言葉を使ったら、「○○さん、なんて古い言葉を使ってるのですか!」っとププっと笑われてしまうかもしれない。 それを逃れるすべは一つ、きれいな日本語を使うことである。 つまり敬語である。 日本のアポトーシスの研究の大家である日本の教授に、ドイツからメールを送った。 返事はものすごくきれいな日本語で返ってきた。 こんな一介のペーペーのポスドクに、何もそんなきれいな敬語のメールを送ってくれなくても!と思った。 誠に恐縮の至り。 なぜなら、私は敬語をきちんと使えたためしがないからである。 先日も、非常に高度なきれいな敬語のメールをいただき、私は自分が日本人であるのにと思いながら、かなり赤面しつつ返事を書いた。 海外に来ると、日本の文化を再認識する。 博士課程を修了後に、会社にも助手にもならずに、それどころか就職活動もせずに海外でポスドクをしてしまったら、敬語を練習する場というものが存在しな い。 ということで、友人に買ってきてもらった敬語の本を開けて、勉強することにする。 今日の教訓 敬語は一日にしてならず。

日本とドイツの識字率

ドイツ人のアルファベットの次の質問はこれである。 「じゃ、例えばこのぐらいの新聞を読める日本人は何%ぐらいいるの?」 と南ドイツ新聞を指して訊く。つまり普通の日刊紙である。 「そんなのみんな読めるよ。」 「えーーーー!!!!!!!」 再び尊敬の目。 というか、こっちが「ドイツ語の新聞読めないドイツ人ているのか?」とびっくりした。 しかし後にその理由がわかった。 ある日私はテレビを見ていた。ドイツ語がわからなくったってドイツ語のテレビを見るのだ。 その中のCMの話。 仕事中にある人が間違いを犯したらしく、上司に「何だってこんなミスをしたんだ! この看板が見えなかったのか!」と怒られている。 しょんぼりして、じっと怒られているしている部下。上司はかんかんに怒っている。 そこに仲裁に入った人の言った言葉「シェフ(ボスのこと)。彼はドイツ語が読めないんです」 上司「え?」 「彼はドイツ語が読めないんです」 つづく画面「ドイツにはウン万人の文字が読めない人がいます。なんちゃらかんちゃら。。。。。。。」 正確な数字はわすれたが、とにかくかなりの数字である。 これにはびっくりした。ドイツにはそんなに文字の読めない人がいるのか。 数分後、はたと思い当たった。 それって私のことじゃんかーーー!!!! ドイツ語の読めない労働者がここにも一人いるぞ。 ドイツは周りの国から働きに来ている人が大勢いる。私もはるばる日本から働きに来ている。 彼らはしゃべることはかなり出来るようになるが、とてもドイツ語を読むまではいかないだろう。そういうことを考えると、南ドイツ新聞を読めない人がドイツ にいたって全然不思議でないのである。 逆に考えると、日本で識字率が非常に高いのは、非常に教育熱心な国であることに加えて、働いている外国人は非常にすくないということが原因なのだろう。 ちなみに南ドイツ新聞は、9年ドイツで暮らした日本人でも読むのは大変だそうだ。

3つのアルファベット

ドイツ人は日本に興味があるらしく、いろいろ質問してくる。 よく「ねえ、日本語には3つのアルファベットがあるって聞いたけど、本当?」ときいてきた。 最初なんのことだかわからなかったが、しばらく考えて思い当たった。 「そうだよ。漢字とひらがなとカタカナというのがあって、ひらがなとカタカナは50字ずつあるの。ひらがなとカタカナは普通発音と対応してるの。そして、 ひらがなは普通の言葉に、カタカナは外国から輸入した言葉に使うの。そして、漢字は大昔に中国から輸入したもので、一つの漢字には中国から輸入した読み方 と日本式の二通りの読み方がある。漢字は大体2つか3つの漢字で一つの意味で、そのコンビネーションによっていろいろ変わるの。」 ここまで言うと、アルファベットが30文字ぐらいしかないドイツ人は尊敬の目をしている。 「すごいね!よくそんなにいろいろ扱えるねー!日本人はすごい賢いんだ!」 と言われると、こっちもすごいんだ!という気分になるが、一応尊敬させておくだけでは悪いので、 「スペリングと同じだよ。ドイツでもアルファベット長々と書くじゃん。それを一つの場所に押し込めただけ」 というとやや安心しているみたいだが、まだ尊敬している。 私の親情報によると、ドイツでは英語教育が行き届いた結果、若者がドイツ語よりも簡単な英語の単語を使うようになってしまい、問題になっているそうだ。当 たり前だがアルファベットが一緒なので、英語とドイツ語が混ざってしまうのである。その点日本語に英語が混ざる予定はなさそうだ。外来語はカタカナとして 入ってしまうからだ。 研究者が書く日本語の場合はさらに面白い。春に日本のフェローシップの申請書類を書いていた。ためしに書き終わった後、冗談で「これ読める?」とボスに見 せてみた。 「当研究室ではSLEの病態の研究が行われている。SLEにおいては、自己DNAによりB細胞あるいはDCが活性化されることが示されており、その機構が 主な研究内容である。」 ボスの感想 「何がなんだかわからんが、時々書いてある英語の単語だけわかる」 英語をいちいち日本語に訳するのは面倒だし、日々新しい名のものが発見されていくので、こういう風になるのである。 ということで、4つのアルファベットを駆使する日本人は、かなりフレキシブルな頭脳の持ち主である(本当か?)

RとLの違いなんてわからない

Lost in translationを見た次の日に私の友達が研究室で始めた会話 「すっごい面白かったよ。特にホテルの部屋に来た女の人が『リップ マイ ストッキング』って言ってるの。『リップ マイ ストッキング』だってよー」 他の友達「そうそう!『リップ マイ ストッキング』!」 私「????????」 その友達は私に向かって「え?わかんないの?リップ マイ ストッキング??」 「本当にわかんないのー????」 ドイツ人みな大爆笑 くやしいが、RとLの違いなんてわからない。 昔RとLの発音についてのセクションが入ったCDを持っていたが、これは絶対わからない。 Lap topを間違えてRap topと言うとかなり意味不明になる。Lap topはノートパソコンのことだが、Rapはラップミュージックのことだからだ。 ということで、いろいろなRとLのジョークが研究室に飛び交っていた。 私が「私にはRとLの違いなんて当分無理だよ」テクニカルアシスタントの友達に言ったところ、彼女は「この人生では無理だねー」と言ってきた。 日本人はRとLの区別が無理だが、他の人も実は苦手なものがある。 たとえばフランス人は最初のHの発音が出来ない。私の高校の英語の先生は「フランス語では林さんは『あやしい』になる」と話していた。今フランス人と働いているが、本当に単語の最初のHはできない。 ドイツでもあまりにスペイン人の友達が私のRとLをからかうものだから、「Susi Makes Sushi(スージーが寿司を作る)って言ってみろ!」と言うと「しゅーしぃー めいくす しゅーしぃー」と全くわけがわからなくなる。もちろんドイツ人 のスージーは隣で「何だって?」という顔をしている。 彼らはVとBの違いもわかりにくいそうだ。 ドイツ人も日本語を習うときに「しゃ」「ちゃ」「じゃ」などがわかりにくいと言ってたと思う。 そう言えばタイ人も茶碗を「しゃわん」と言っていた。 あまりスペイン人を"Susi Makes Sushi"でからかいすぎると、すごい巻き舌RとL攻撃を返してくるので注意。 ああ、またスティーブン・スピルバーグのつづりをSpierbergと書いてドイツにメールを送ってしまったぞ。きっと「また日本人がRとLをごっちゃにしている」と、受

「Lost in Translation」の国にようこそ

日本の学会で招待講演をするという大ボスが私のところへやってきた。 手に小さなカードをいっぱい持っている。 「お願いがあるんだけれど、ここに書いてある英語を日本語に訳して書いてくれない? もし困ったときに見せるから」 私「ひょっとして"Lost in translation"見ましたか??」 大ボス「うん。。。」 Lost in translationは、アメリカの俳優がウイスキーの宣伝のために来日するが、日本人が英語が出来ないために、大変な目に遭うという映画だ。ある意味日本をおちょくっているのではないかとも思う。 これを日本で普通に見ても面白くないだろう。 この映画お勧めの楽しみ方は、外人と一緒に見ることである。 ドイツにいたときに研究室の友達10人ぐらいとLost in translationを見に行こうということになった。私を考慮してか、英語バージョンである。 もちろん日本語は私しかわからない。 ウイスキーの宣伝のところは楽しかった。映画館中の人々が完全にLost in translationする中で、一人日本語のわかる私だけ爆笑! 映画の終わった後、「ねえねえ、あのCMの監督なんて言ったの?絶対『Just look the camera (カメラを見て)』だけ言っていたわけじゃないでしょーーー???あんなに長いことしゃべっていたのに!」と聞いてくる。 彼らには永遠にわからないままなのだ。なぜならそこだけ字幕がついてくるわけではないから。 レストランのメニューも楽しかった。字が読めなければしゃぶしゃぶ用の肉なんて全部一緒に見える。もちろんドイツ人も笑う。 一緒に見たドイツ人、スペイン人の感想としては、 「あのホテルの窓大きかったねえ。日本の窓はあんなに大きいの?」 そう。台風の国にもかかわらず、私達は大きな窓が好き。ドイツの窓も好きだが、大きい窓もいい。 「ねえねえ、あのレストランでウエイトレスが着ている服あるでしょ? あの背中についているリュックサックみたいなのは何?」 それは帯! 「日本にディスコないって言ってたけど、あるじゃん! うそつきー!!!」 あとは最初の場面でのネオンがいっぱいの道に驚いたとか、いろいろ言っていた。確かに、あのぐらいネオンのある場所というか宣伝のいっぱいあるところ