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Showing posts with the label 研究編

紙媒体の良さ(知的孤立に陥らない方法)

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この前島岡さん(じゃなかった、島岡先生)の「 行動しながら考えよう 」の感想文の続き。 5章 情報化社会だからこそ「暗記力」を強みにしよう の中に、「フィルターバブルから抜け出すには」という文章がある。 フィルターバブルについて、ウィキペディアより引用。 フィルターバブル(filter bubble)とは、インターネット検索サイトのアルゴリズムが、ユーザーの情報(所在地、過去のクリック履歴、検索履歴などに基づいてユーザーが見たい情報を選択的に推定するような検索結果を出すことが原因で、ユーザーがその人の観点に合わない情報から隔離され、実質的に彼ら自身の文化的、思想的な皮膜(バブル)の中に孤立するようになっていくこと。 主な例は、グーグル・パーソナライズド・サーチ、およびFacebookのパーソナライズド・ニュース・ストリームである。 この語はインターネット活動家であるイーライ・パリサーが同名の題の著書の中で作った新語である。パリサーによると、ユーザーは次第に対立する観点に露出しなくなり、自分自身の情報皮膜の中で知的孤立に陥る。 引用終了。 なんか、 マトリックス みたいー。 この後どうなるんだったっけ? もう一度映画みなおそうかしら? それにしてもRed Pillを薬局でもらったら笑っちゃいそうだ。 話を元にもどして。 島岡先生の本にはフィルターバブルの対策方法が書いてあるので、それは本を読んでもらうことにして(←本の宣伝)、私の場合の発見。 うちの家にはScienceとNatureと 実験医学がくる 。(ついでにNature Review RheumatologyとMoney Magazineも購読している)雑誌の場合普通始めのページから一枚ずつめくっていくことになる。めくっていくうちに PubMedでもGoogleでも自分では絶対検索しない記事 に出会うのである。eTOC(雑誌がでるたびに目次をメールで送ってくれるサービス)でもクリックしなければ意味ないし。私記事をランダムにクリックしたりしないし(笑) これって非常に大切なことでは? 紙の無駄と昔は思っていたけど、研究者で専門バカになったら結構致命的だし。新しいアイデアとか知識はランダムに取り入れていかないといけないよね。 もっともgoogle scholarの右側の

オバマとマーク・ザッカーバーグは毎日同じ服

この前見つけた記事 The scientific reason why Barack Obama and Mark Zuckerberg wear the same outfit every day (なぜバラック・オバマとマーク・ザッカーバーグは毎日同じ服をきているのか) なんでも「毎日とてもたくさんの決断をしなくてはいけないので、朝からどの服着ていくかなんていうことに決断力を使いたくない」そうである。記事ではdecision fatigueといって決断疲れという状態から説明していくのである。どちらかというと私としては着ていく服なんてどうでもいいと思っているので、「うらやましー。私もやろうかしら? でも女性ではいないよね?」と思っていたところ、女性でもそういう人がいることを発見! This woman has worn the same outfit to work every single day for the past 3 years Take a Look at the Outfit This DC Woman Has Worn Every Day This Year なんと、誰も気づかないそうである。本当かしら? アメリカ人てそういうのはコメント避けるから、誰も敢えていわないのでは? まあ誰も何もいわないのなら、それでいいけど(笑) コツとしては、質のいい服を選ぶことらしい。なるほど。 「Young faculty(アシスタントプロフェッサー)の服」、誰か選んでくれないかしら?(←服選ぶのも面倒くさい人) 今日の教訓 毎日同じ服とは言わないでも、私もそっちの方向へ行こうっと。 過去のブログ ・ 島岡さんがまた本を出した! 2015 (島岡さんが「アメリカにいるときに選択肢の多さに疲れた」という話)

行動しながら考えよう 感想文その2

行動しながら考えよう 感想文その1の続き。 新しい単語をならった。Follower(フォローワー)というらしい。なんかGoogle ScholarかResearch Gateのfollowerみたいな単語である。リーダーを支えるチームメンバーのことらしい。リーダーシップの本はいっぱいあるが、フォローワーの本はあまりない。多分誰も読む気にならないのかもしれない。「縁の下の力持ちになるには」よりも「会社をひっぱっていくには」のほうが読む気になる。だが「船頭多くして船山に登る」という通り、リーダーばかりいるチームだと何も動かないのである。ここまで読んで、某サッカーチームを思い出した私。金があるので世界中からトップレベルのサッカー選手を引き抜いてくるのだが。。。ちなみに「船頭多くして船山に登る」は英語ではtoo many cooks spoil the brothというらしい。 フォローワーにもいろいろあって、一番いいのは「勇気あるフォローワー」らしい。リーダーの話を聞き批判できるフォローワーが勇気あるフォローワーだそうな。なるほど。でもフォローワーてなんか聞いたことない。確か日本語でもっとぴったりマッチした単語なかったっけ?と思って探したらあったあった。 【第14回】あなたは本田宗一郎の補佐役になれるのか? (1/2) 引用開始。 リーダーシップにかかわる学問的な議論の中ではあまり注目はされてこなかったが、実現場において非常に重要なのがリーダーを補佐するもの、補佐役の存在である。ナンバー2、女房役、番頭など呼び方はさまざまだが、名経営者の脇にはこうした存在があるのは珍しいことではなかった。 引用終了。 島岡さんの本に出てきた定義にぴったし! どのサイズのチームにも一人や二人はリーダー支える人がいるよね。 さて、アカデミックのフォローワーはStaff Scientistsという。日本はどうか知らないけど、ヨーロッパではれっきとした仕事である。実はアメリカでも存在することが、この前読んだ記事で判明。 Staff scientists find satisfaction in playing the support role ハーバード大学には1316人!  島岡さんの本によると、一番最高の人材は 状況によってリーダーにもフォローワーにもなれ

行動しながら考えよう 感想文その1

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この前「アカデミックで成功する人は文章書くのが好き」仮説を立てて島岡さんに連絡したら、本をまた出したという話の続き。(ちなみに 島岡さんは三重大医学部の教授 なので、日本語を使うのなら島岡先生というのが正しい。) その本が届いた。 【内容】行動しながら考えれば,あなたの研究生活を取り巻く「悩み」を解決できる.重苦しい悩みに足を絡め取られた状態で漫然と実験をするのはもうやめよう.あなた自身を取り戻し,あなたが一番するべき仕事に集中しよう.  【目次】 序章 悩める若手研究者とその卵たち12のケース 1章 行動しながら考えようーーThinking While Acting 2章 ネガティブな感情を活用しよう 3章 研究者は営業職。視点を切り替えよう 4章 研究室での自分の立ち位置を分析してみよう 5章 情報化社会だからこそ「暗記力」を強みにしよう 6章 新しいことをはじめてみよう 7章 戦略的に楽観主義者になろう 序章がなんと本の4分の1もある。「最近島岡さんは研究者の悩み相談室も始めたのかいな?」と思いながら読んでいた。悩みの全部にQuick answerとAlternative answerがある。一般的にでてくる(誰でも考えつく)答えがQuick answerでちょっと別視点から見たのがalternative answerである。この alternative approach がこの本のキーワードで、全ての章に現れている。どうも島岡さんはalternative approachを考えるのが得意らしい。 結論は、 皆いろいろなことで悩んでいる というか 島岡さんでさえ悩んでいた! である。自分でもよくわからんが、ここで安堵する。「島岡さんも悩んでたんだー!」という感じである。成功している人はハタからみると順風満帆なのだが、実際はそうでないということである。「 失敗なくして成功せずの意味は実はこんな感じ? CV of failures(失敗の履歴書) 」で紹介したが、成功している人も失敗もいっぱいしている。(っていうか、よく失敗の数覚えてるよね。「2章 ネガティブな感情を活用しよう」かしら?)  ちなみに私は海外留学したいという学生から相談を受けた時に、 あんまり考えすぎると留学できなくなりますよ。若くて無謀な時にやっ

陳腐なアイデアを頭から追い出す

日々の研究生活で、 島岡先生のブログ「陳腐なアイデアを頭から追い出す」 を思い出した。正確に言うとブログのタイトルは「アイデアはどこにあるか:Tim Hurson著 Think Better」なのだが、私の頭のなかでは「陳腐なアイデアを頭から追い出す」ブログなのである。 私の解釈では陳腐なアイデア、いわゆる誰でも思いつくアイデアだと他の人でもできるので、結局激しい競争に負けてしまう。だから誰も思いつかないアイデアを思いつくために頭を絞っているところである。いわば、 他の人ができることは、テコでもしない ことを肝に銘じないといけないのである。世の中には私なんかよりも優秀だったりリソース(資金とか部下とか)がいっぱいある人がいるのである。その人達と対抗すると間違いなく負ける。なので、他の人が簡単に思いつくようなことは 決して決して してはいけないのである。と言っても忘れてえらい目にあったりもするが。 一番簡単なのは誰も予期しなかったような発見を実験中にしてそれを糧に研究を広げるである。私のブログで一番よく読まれている記事は2007年に書いた PI(Principal investigator)とポスドクの違い である。10年後PIもどきになったので改めて考えてみたりするが、誰もできることや他の人のやっていることを追っても絶対おいつけないし、大御所に負けるのである。従ってPIはたえず新しいネタがないか考えている。私もしょっちゅう考えている。 そして、あるテーマに対しても、複数の対応方法があると思っている。 昔受験勉強で小難しい数学の問題を解いている時のこと。受験数学の問題は結構よくできていて、誰も思いつくような泥臭い方法では試験時間内に問題が解けないようになっていた。答えを見ると、解答1は泥臭い時間のかかるが誰でも思いつくような方法、解答2は非常にエレガントな方法だったりする。なので、高校生のころは数学の問題かかえながら2つ目、3つ目でエレガントに解く方法を一生懸命考えていた。(←私って実はヒマだった?) 解けない時は諦めて泥くさい時間のかかる方法でウンウン言いながら解いてみたり。結局解けない問題もたくさんあったが。 この「2つ目3つ目のアイデアを考えていく」を使って研究上の問題を解決したことがある。2週間DNA sequencesとにらめっこ

アメリカの国防費予算増加とNIH予算削減

トランプ大統領が国防費予算増加の提案をした。で、そのおかげで他の分野の予算が削減されることになった。 Who Wins and Loses in Trump’s Proposed Budget (New York Times) いわく、国防費を$521.7 billionから$574 billionに増加する。そのおかげでNIH(National Institute of Health、アメリカ国立衛生研究所)の予算が約18%削減されることになったのである。 まだ提案状態なので、なんとも言えないが。$574 billionって一体いくらよ? 574,000,000,000ドル。 今1ドル111円だから、 63714000000000円。 63.7兆円? (←数字あってる?) この63.7兆円、1年分だし。 この63.7兆円がどれだけすごいかは、こっちの記事より。 Is America’s Military Big Enough? いわく、アメリカの国防費は次の7カ国の国防費の合計よりも多く、全世界の3分の1である。 7カ国分の国防費! 全世界の3分の1! アメリカ、数字で他国を圧倒? 一体何に使っているので? 何持っているのかのいろいろデータが2番目の記事に載っている。興味のあるかたはどうぞ。 どっかを増やせばどっかを削減しないといけないのは当然なので、いろいろな分野が削られている(1番目の記事に掲載)。そのうち私の気になるのはNIHの予算。 Why Trump’s N.I.H. Cuts Should Worry Us 投稿したのはもとNIHのDirectorをしていた HAROLD VARMUS である。(日本の新聞はどうかしらないが、アメリカの新聞は自分の意見を投稿できる)引用。 Over 80 percent of its resources are devoted to competitively reviewed biomedical research projects, training programs and science centers, affecting nearly every district in the country. その元Directorによると、NIHの予算の

Writing skill(書く能力)

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またもや研究費申請書作成中。最近「どこに行こうが何をしようが書かないといけない」ということがだんだんわかってきたので、書くしかないのである。 島岡先生もそうだが、アカデミックの人は本を書くことが多い。(と書いて、日本はどうだったっけと思うが) こっちではどこぞの教授が書いた渾身の(読むのが、ものすごい大変)本とかが山積みになってベストセラーになっていたりする。 こんなのとか(笑)  こんなのも。島岡先生に教えてもらった本だが、歯がたたなかった。教科書になるぐらい有名な本。 「先生方、日々の忙しい中、一体書く時間がどこにあるんだ?」と思っていたが、数日前、はたと新しい仮説を思いついた。(証明してないから仮説である) ようするにアカデミックの人は書くのが好き。 なるほど。そうでないとFull professorになれない。研究費申請書書いて生き残らないといけないからね! それにしてもWriting skillはどこにいっても通用する能力である。だから 代わりに書いてくれるサービス(友人の会社) とかもある。この能力、とうぶんAI(人口知能)には取って代わられないんじゃないかと思う。どこでもかしこでも書かないといけないからね! アメリカ人書くの好きよ! さて、その「アカデミックの人は書くのが好き」仮説を島岡先生に(他の話とともに)送ってみたら、なんと島岡先生また本を書いたらしい! 行動しながら考えよう 研究者の問題解決術 内容紹介 すべての“悩める研究者”におくる,研究者による,研究者のためのビジネス書 だそうである。 Government of the people, by the people, for the people, shall not perish from the earth. じゃないとこが惜しい。 それにしても、書くの好きですね島岡先生! ちなみに書く人は読むのも好きである。私は「ある程度読まないと書けないのでは?」という仮説も立てている(笑)私は本を読むほうだが、島岡先生はもっと読む(本棚見せてもらいたいぐらい)と勝手に思っている。読むで思い出したが、前に見つけてのけぞった文章読むスピードの記事。 Do You Read Fast Enough To Be Successful? Stapl

断水

この前の「週末に壊れたディープフリーザー」の続き 日曜日に他の同僚と寄ってたかってディープフリーザーを掃除しつつ貴重なサンプルを移動させた。月曜日にさらに掃除していたら冷凍庫修理のおじさん登場。 おじさん「コンプレッサーを変えないといけないときもあるけど、簡単にすむときもあるから」と仕事開始。1-2時間後、壊れたパーツ変えてディープフリーザー再起動! なんでもどこかのワイヤーが切れていたらしい。それだけ。 それだけ めっちゃ古いディープフリーザーだから、構造がものすごく単純なのにちがいない! ああだこうだと難しいのよりはシンプルが一番である。ついでに他のフリーザーをみて、「このフリーザーのコンプレッサーは小さくて弱いから、フィルターの掃除を頻繁にするように」と言って帰って行った。 さて本題に入って(いままでは前菜)。 朝からうらうらとジョギングして帰ってきたら、水が出ない。なぜー! そういえば朝からヘリが上空で停止していたし、Boston Water and Sewer Commision(ボストン水道局)の車も見たし、何か起こったのかしらと思ってインターネット内をごそごそしていたら、ツイッター記事発見。 水道管のパイプが破裂して断水! くわしい記事はこっち。 Crews Work To Repair Fenway Water Main Break That Swallowed Truck しかも洪水がおこったのでそれをポンプで吸い上げていたトラックが(洪水で地盤が緩くなったのか)重みで穴を作ってしまい、はまる。 アメリカってなんかいろいろあるよね。1年前はバスルームの天井落ちてきたしさ。しかもたまに水が滴る音がするんだよね、その水漏れを修復したはずの天井の上から。。。 飽きなくていいよね! ちなみにこの水道管の破裂、夕方にはなおって帰宅したときにはちゃんと水が出た。ありがたい。「トイレが水洗できれいな水を使っているある必要はあるのか?」という疑問がでてきたが。シャワーとかご飯とか水とかどうにかなるけど、トイレ困るじゃん。(←ものすごい昔に水洗じゃなかったトイレのあるところに住んでいたような気がする人) 今日の教訓 アメリカはいろいろあって飽きない。 過去のブログ ・ Deep freezer壊れた ・ ドイツの

Deep freezer壊れた

Deep freezer(-80oCの冷凍庫)が壊れたとの連絡が入った。 どうしていつも週末とかホリデーシーズンに壊れるんでしょうねえ?  1週間のうちに2日が週末ですぞ。2/7の確率ですぞ。 ホリデーシーズンも1年のうちに2週間ぐらいですぞ。2/52の確率ですぞ。 今日の教訓 サンプル救出に行ってくる。

アメリカ人、文章書くのが大好き

この国は文章書いてなんぼ(?)である。 例。 NIHのRシリーズ(一般的な研究費申請書)の募集要項102ページ。しかも半年ごとぐらいにバージョンが変わって、いろんなことを変更しなければならない。 さらにそのSupplement(補講?)の募集要項100ページ。 ありえーん! 読む気もせーん! この前までは他のシリーズのも一緒くたになっていたので、さらに情報探すのがややこしかったが、シンプルにしても100ページ。ありえへん。しかもPDFのタイトル(左に出てくるやつ)が使えん。。。。昨日はそのSupplementの中をウロウロしたあげく、結局わからずじまい。同僚に明日聞いてみよう。 ブツブツ言っても仕方がないのだが、長々だらだらと英語をかける人がいっぱいいるにちがい無い。信じられん。 あまりにもいろんなことがややこしいので、それを手伝う人たちが雇われて、それで雇用が成り立っているというのが私の感想である。 昔のIg Noble賞を思い出した。 An interim report about the report about reports about reports もちろん受賞者はThe US Governmentである。 ついでに思い出した。 Plain Writing Act of 2010: Federal Agency Requirements こっちもどうなった? 今日の教訓 文章(英語)書いてなんぼ! 過去のブログ ・ 映画ツイスターに見る研究費獲得方法

DNA電気泳動のバッファー検討しなおし+エチジウムブロマイドの神話

今日の大発見。 発見その1 学生2人に実験を教えているのだが、授業があるので学生は忙しすぎて時間がなかなか取れないのである。それでDNA電気泳動を早く終わらせるにはどうすればいいか、調べていたのである。 日本で所属していたラボではTBE buffer ドイツで所属していたラボではTAE buffer アメリカのラボではTAE buffer 日本でいたときのほうが泳動早く済んでいたような?と思ってインターネットでTAEとTBEの違いを調べようと思ったらこんなのを発見。 Which is Best: TAE, TBE or Something Else? (BitesizeBio) Is this true that we have better alternatives to TAE and TBE Buffers for agarose gel electrophoresis? (ResearchGate) ディスカッションにオリジナルの論文が載っている。ダウンロードして読んでみた。 なんと誰かがバッファーを検討しなおして、voltageを上げても大丈夫なbufferを作ったそうな。しかもTAEやTBEよりも安い!!!!なんと!!!!!!検討の価値あり。来週さっそく試薬を購入して学生に試してもらおう。 Faster, Cooler DNA gels (BitesizeBio) から組成を引用。 10mM sodium boric acid (Na2B4O7/Borax) For standard applications (separation of DNA fragments from 100bp-5kbp). Our lab’s standard DNA gel buffer has become 20 g of Borax into 1 l of water which gives a 20x stock solution. Small gels run in 10-15 minutes at 200V. 5mM lithium acetate (LiOOCCH3, CAS:546-89-4) For separation of fragments longer than 3 kbp. 1mM lithium

ボストン周辺にバイオ系の会社集積中

今日見つけた記事。 大学との提携に力 武田ウェバー社長に聞く(日経新聞) 引用。 武田薬品工業は、新薬の種を探す研究活動と新薬の種を医薬品に仕上げる開発活動の海外拠点として、米国ボストンを中核に位置づけると発表した。英国ケンブリッジの研究拠点を閉鎖し、研究員は日米に集約する。 引用終了 おー。 もう一つ引用。 「日本だけでなく世界共通の課題でもある。いま新たに発売される薬は、半分以上が大手製薬会社が自前で開発したものではない。一説には新薬の約60%が大学やバイオベンチャーによってまず開発が始まり、その後大手に導入されたものだ」 「それだけに大学やバイオベンチャーとの効果的な提携が製薬会社の成長のカギを握る。ボストンという街はイノベーションを生み出す生態系を備えている。理系の大学、病院、ベンチャー企業、投資会社が集積し、ボストンに拠点を構える製薬会社も増えている」 引用終了。 おー。 せっかくなので、その「一説」の記事をここに載せておこう。 The importance of new companies for drug discovery: origins of a decade of new drugs (Nature Reviews Drug Discovery) 前どこかで発見した記事である。こういう情報は大切だもんね(笑) 他の製薬会社も是非来てください。 今日の教訓 ボストン実はすごいところ? 過去のブログ ・ 大学同窓会企画中 (同窓会を企画したら、半分薬学部出身だった話+MITの周辺のバイオ系の会社集積マップ)

時間と研究費(さいふ)にやさしいエコ実験

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あついですよ。 なぜかエアコンをつけていないで夏を過ごしている私である。ボストンはいつもは1〜2週間ぐらい耐えたら暑さが終わるので、重くてうるさいエアコンを窓につける気がしないのである。 ところが今年はなぜかいつまでも暑い。今日は35度まで上がり湿気たっぷり、まるで日本を思わせる暑さであった。 そして当然のように大学のラボのエアコンが壊れて、5時間ぐらい暑かった。前買っていた扇風機を皆で取り出して設置したり、コールドルームに逃げ込んだり。あついですよ。 前にとったデータに従って、朝起きたらまず窓を閉める のであるが。夜11時の外の気温はまだ30度、中は28度である。あついですよ。 さて本題に入って。 「時間と研究費(さいふ)にやさしいエコ実験」 が届いた。これ、私も執筆に参加しているのである。お手製ELISAのところである。ELISAものによっては非常に高いので、お手製にしてしまう価値ありである。キットの値段をみるたびに「私もELISAの会社作ったほうが儲かるのでは!」と思うのであるが、今の所そういう話はない。ボストンに来た時にキット(1プレート約5万円)をお手製(1プレート約2000円)に変更して、ラボメンバーと一緒にまさに心置きなく、湯水のように使ったのである。今でもちょっと特殊なELISAキットだと結構な値段するしね。 そのお手製ELISAの話を書いたのを実験医学に載せてもらい、それが単行本になった。 私もついに作家デビュー!!!! というほど書いてないが、とりあえずCVに書いておこう。2500円もするのでちょっと高いが、2500円なんてのは研究室で使う金額としては全然安いし、節約レベルはものすごいので、「研究に使う実験参考書」ということにして各研究室で購入していただけるとよろしいかも(笑)。あ、でも究極のエコ実験としては、「共通機器」として回し読みかもしれない(大爆笑)。  さてこの本、読めば読むほど村田先生(編集者であり一番ネタの貢献した人)の計り知れない優秀さがひしひしと感じられる本である。特に唸ったのはベクターのところと、ウェスタンのところとデータベース・ウェブツールのところである。いやはや、世の中にはbrilliantな人がいるものですよ。まったく。 ということで、見習ってデータベース・ウェブツールを使っていると

Lupus Clinicのウェブサイト

昨日うちの仕事場のLupus Clinic(ループス クリニック)のウェブサイトがついに完成した。私のやっている病気はSystemic lupus erythematosus(全身性エリテマトーデス)といって、日本では膠原病に属する。 手強い病気である。 そういうことで、リンク。 Lupus Clinic | Boston Medical Center Lupus Clinic自体はうちのボスが数年前(5年ぐらい前?)に立ち上げていたのである。やっぱウェブサイトが必要よね?といいつつ大分たっていたのであった。 やっと出来ました! 担当の方ご苦労さまです。 ってか、担当の人は全然別の仕事がたっぷりあるのだが、必要だから頑張ってやっていたのであった。 ほんとご苦労さまです。 Bench to Bedsideという言葉があるが、うちのラボはそんな感じである。 私は主にBench(ラボの実験台)担当(基礎研究)で、他の人たちはPhysician Scientistsである。Physician scientistsは医者であり、臨床もしながら研究もする人たちである。 The physician scientist: balancing clinical and research duties によるとアメリカの医者の1.6%しかいない(2011年のデータ)。貴重な人たちである。どこにその時間があるのかは不明(笑) その人たちに臨床の初歩的な質問しながら、研究をしているのである。いや、お医者さんに質問しながら基礎研究するのって、面白いよ。 今日の教訓 ウェブサイトが出来てめでたしめでたし。 過去のブログ ・ Walk to end lupus now (ループスを治すために歩く)

映画ツイスターに見る研究費獲得方法

というすごいタイトルにしてしまったが、昨日みた映画の話。まず ウィキペディアからの引用 。 『ツイスター』(Twister)は1996年に公開されたアメリカ映画である。アメリカの竜巻多発地帯を舞台として、竜巻に極限まで接近し、危険な観測に挑む竜巻研究者夫婦の姿を描いた。 スピルバーグ製作総指揮、監督はヤン・デ・ボンである。脚本をマイケル・クライトンが担当した。ヤン・デ・ボンの監督作としては『スピード』に続く第2作である。コンピュータグラフィックスによって迫力ある竜巻がリアルに再現された。視覚効果はILMが担当している。 引用終了 今からネタばれまくりになるので、ご注意ください。 研究者のジョー(女性)は、昔竜巻のせいでお父さんを失ったために、「竜巻警報の予測精度をあげるため」竜巻の研究をしている。離婚寸前の旦那のビルがやってきて、離婚を迫るが、彼が昔にデザインした「ドロシー」(ドロシーはオズの魔法つかいのドロシーね)というセンサーを使って竜巻の動きのデータをとるというジョーの話にのって、一緒に竜巻を追いかける。 そこに企業からお金をもらった研究者グループが競争相手として名乗りをあげて、話がややこしくなる。  あれやこれやでジョーとビルは竜巻で結構死にそうになりながら、やっとドロシーを打ち上げてデータを取り、ジョーは「やっとこれで研究費が獲得できる! これでラボを運営できる!」と言って喜びながら終わり。 すごくないー? マイケル・クライトンどんだけ内部事情知ってるねん! NIHの研究費申請書では、 Significance(なぜその研究が重要か) Innovation(新規性) Research Strategy(研究方法) という3つを書く。審査では「PIのプロダクティビティ」と「Institute(所属施設)の充実度」の5分野で採点される。 ということで上の竜巻研究について。 Significance 竜巻警報の予測精度をあげることが肝心。映画では「3分しかなかったので逃げ遅れた」というおばさんが出てきていた。3分じゃ怖いよねー。映画を見たときに、どうして竜巻の避難所は家から少し離れてるのか?と思っていたが、最後でわかった。家がぶっ壊れるからである。地下に逃げて上で家がぶっこわれていたら話にならない。 Innov

失敗なくして成功せずの意味は実はこんな感じ? CV of failures(失敗の履歴書)

日本で話題になっているかどうか知らないが、ちまたで話題になっている(というか、私が勝手に話題にしている?)のはCV of failuresである。 CV of failures プリンストン大学のassistant professorが自分の成功しなかったことを履歴書(CVはアカデミックの履歴書)にしてウェブサイトに発表した。その後あっちこっちで取り上げらた。こんな感じ。 CV of failures: Princeton professor publishes résumé of his career lows (The Guardian) This Princeton professor posted his CV of failures for the world to see (CNBC) Why it feels so good to read about this Princeton professor’s failures (The Washington Post) A Princeton psychology professor has posted his CV of failures online (Independent) Princeton professor's 'CV of failures' goes viral (BBC) Ivy League professor shares 'CV of failures' to show even geniuses mess up sometimes (The Telegraph) そのCV of failuresを見て私が思ったこと。 失敗が足りん! 全然足りん! 失敗が足りないということは、何も挑戦してないということである。そりゃ挑戦してなかったら、何も成功せんよな。。。。一応挑戦はしてるが、ひょっとして少なすぎ? ということでデータを作成するべく私もCV of failuresを作ってみた。 やっぱり失敗が全然足りん! 今日の教訓 失敗なくして成功せずって、「少々失敗をしました」ではなく、「かなり数をこなして失敗しました(けど懲りずにやってます)」という意味だったのね。

ドイツの先生のところにお邪魔+バスルームの天井崩壊

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先週まで1週間ドイツに行ってきた。 お世話になった先生(今は名誉教授) のうちに、ちゃっかりお邪魔した。前からいっぺんやってみたかったのよ、 Aimez-vous Brahms? A story capriccioso from the discovery of a cytokine family and its regulators. (アクセス必要) の谷口先生のように、ボスのうちにお邪魔してサイエンスとクラシックの話をするの。 ということで、お世話になった先生とは、「サイエンス」と「旅行」と「先生の友人の日本の教授の話」と、「昔のメンバーの話」と「クラシックの話」で盛り上がった。数年前に車でアフリカ横断旅行(7週間)をしたらしい。聞いていたら私もどこかに旅行に行きたくなった。 ついでに「どうして私をポスドクとして雇ったんだ?」という話を聞いたら、「前来てた日本人が良かったから!」という返事だった。どの方か知りませんが、どうもありがとうございます。 そうこうドイツを楽しんでいたのだが、アパートの管理会社からメールがきた。私がいないうちに、なんと上の階のバスルームから水漏れがしたので、うちのアパートのバスルームの天井を壊してパイプなおしたそうである。。。。 なーんと!!! 「 続 あこがれのニューヨーク生活はこんな感じ。 天井崩壊の図 」という話を書いたが、うちもそうかい! ということで、ドイツから帰って来たらこうなっていた。 一体何があったんで? よく見たらトイレの便器の蓋と便座が交換されているし、シャワーカーテンも交換されている。バスマットが消えているし、置いてあった雑誌も消えている。 一体何があったんで? で、天井張り替えてペンキぬるから、書類にサインして持ってきて、と言われたので管理会社のメンテナンス部署に持って行った。何があったのか聞いたら「あー、すごいことになってたよ」という返事だった。 次の日天井はきれいになっていた。 その次の日天井はペンキ塗られていたけど、壁がイマイチ! これはひょっとしてペンキ塗りデビューのチャンス? その話をしたら二人の人に「ペンキって勝手に塗っていいの?」と聞かれた。それに対する返事。 1.ペンキを塗った場合には、出るときにペンキを塗りなおしてから出ることになっている。

The Good, the Bad, and the Ugly

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The Good, the Bad, and the Uglyという名前の映画を見た。1966年の映画である。 IMDbという映画紹介とランキングのウェブページのTop250 のうち9番目の映画である。トップ1は「The Shawshank Redemption(日本語名ショーシャンクの空に)」である。ちょっと脱線すると、私はこの忍耐と頭脳の話が大好きなのである。 結構前に「 麻薬シンジゲートで上り詰めるにも学位が必要。高級娼婦になるにも学問が必要」という話 を書いたけど、監獄の中でも頭脳が必要なのである。。。。Top 10のうちPulp fictionとFight clubは見てないからまた見ないと。 話を元に戻して。 The Good, the Bad, and the Ugly、日本語名は「続・夕陽のガンマン」という。西部劇の映画なのに、なぜかイタリアと西ドイツとスペインとアメリカの製作であり、こういうのをSpaghetti Western(スパゲッティウェスタン)というらしい。性格の良いガンマン(The Good)と性格の悪いガンマン(The Bad)と性格が醜いガンマン(The Ugly)が隠された金を探しに行き、最後に決闘をするという話で、途中に南北戦争の話も絡み合うという映画。 180分! 昔の映画って長いねえ。性格のよいガンマンはクリント・イーストウッドである。いかにも良さそうな顔といかにも悪そうな顔といかにも醜そうな配役にしてある。映画って分かりやすいよね。 見終わってから思ったけど、タイトルはThe Smart, the Bad, and the Uglyでもいいかもしれない。どう考えてもThe Goodは頭脳で乗りきってるぞ。 決闘するのにも頭脳が必要!!! ああ! さて。 映画を見終わった後、EndNoteで論文検索してたら、こんなのが出てきた。 IRF5, IRF8, and IRF7 in human pDCs - the good, the bad, and the insignificant? ううむ?もしかして映画から出てきたのか?著者にメールして聞こうかと思ったがやめといた。 さらにこんなのも発見。 The good, the bad and the ugly - TFH cells in

また腰痛!

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また腰痛になった。いわゆるぎっくり腰である。原因は 1.グラント(研究費申請書)書きのため椅子にずっと座っていた。 2.(グラント書きのため)運動を怠けていた。 がsynergestic effect(相乗効果)できたと思っている。前の腰痛記事は2013年の11月11日。おりしもNIHが閉鎖されて10月締め切りのグラントが全部11月になったときである。ほれみー。 病院に予約の電話をしてカクカクしかじかの情報を教えたら心配したPCPが電話をくれて、次の日に会うまでにどうすればいいかを教えてくれた。いいPCPですよ、全く。デスクワークずっととか絶対無理ですわ、私。この前のでかいグラント書き、最後のほうは椅子に座ると疲れるので立っていたし。ひょっとしたら立ったまま仕事できる机を導入したほうがいいかもしれない。 こんな感じ。 情報の出所は Ikea Gives Us an Adjustable Standing Desk We Can Actually Afford. (Wired) このビデオに出ている机は イケアで$659 (7万円以下)。いちばんシンプルなのはもっと安い。これいいねえ。うちのオフィスに導入しようかしら? さて。腰痛が大変だった日は寝ていて暇だったのでMayo Clinicのウェブサイトにいって情報収集していた。Mayo Clinicは有名な病院である。 Mayo clinic back pain Treatments and drugs Most acute back pain gets better with a few weeks of home treatment. Over-the-counter pain relievers and the use of heat or ice might be all you need. Bed rest isn't recommended. Continue your activities as much as you can tolerate. Try light activity, such as walking and activities of daily living. Stop activity that increases pain, but don&

ブログの模様替え。

ブログの模様替えをしてみた。 なぜか不明だが、画像のよろしいグーグルの宣伝が入るようになった。靴のウェブサイトはともかく、クルージングの宣伝が気になる! 自分で引っかかってどうする。。。 今日も寒かったしー! 自転車で-4℃の強風の中を帰ってきた。そんなときに「ハワイまでのクルージング$1299からー!」とかいう宣伝があると、ちょっと気になるよねー。 ちゃんと書いている内容に沿って宣伝が変更されるのかは不明。 面白半分にブログを再生しまくっていたら、LifeTechnologyのTaqMan(実験試薬)の宣伝が出てきた。なぜ私が研究者とわかった! さらにElsevier(アカデミックの雑誌の出版社)の宣伝まで。 グーグル怖すぎるぞ。 今日の教訓 たまにはブログも模様替えをしてみるものね。 過去のブログ ・ 研究費申請書とマック その2 ・ グーグルアカウントがハイジャックされた! ・ AdBlock Plus (ウェブサイトの宣伝を消すソフト)