選択肢が多すぎるアメリカでの、生存方法

むかしむかしに書いたブログがネタ帳に入れられたまま公開されていなかったので、ちょっと編集して公開することにした。

島岡さんのブログから引用。前も引用したけど、また引用。

アメリカの“選択の自由という呪縛”に疲れたことです.アメリカではなんでもかんでもたくさんの選択肢があり,主体的に自分で選ぶことで自由を行使することが正しいという価値観が君臨しています.関西で普通の日本式教育を受けて育ったわたしは,自分で選択することがあまり好きではありません.選択するのが面倒臭いと思うし,選択の結果としての責任を負うことにもストレスを感じます.にもかかわらず,在米中は意思の力で多くの重要な選択をし,そのストレスに耐えてきましたが,とても疲れました.
なぜなら私は ”そもそもレストランに入って肉の焼き具合や,付け合せのサイドメニュー,正直まったく味などわからないワインの選択など,本当はしたくないのです.社交のために練習してできるようになりましたが,本心では,どの店に入るかぐらいは自分で決めるが,料理はすべて大将のお任せでお願いしたい”のです。

それにぴったりのTedTalkを発見した。



私はこのTedTalk見た後、「これだけ選択肢の多い国に暮らしながら、私はなぜストレスに感じないのか」と思った。いろいろ考えたあげく「ある程度既に選択されている」ということに結論に落ち着いた。食べ物、服のブランド、リタイアメントプランの投資方法まで、全部ある程度決まっている。こういうのは「ポリシー」ということになるのかもしれない。そういうことにしておこう。選択肢の多いアメリカ、ダメダメなものも非常に多いので、外すとひどい目にあうのである。

食べ物
日本にいた時はレストランで一番珍しいメニューを頼んでいた。しかしアメリカでそれをやるとひどい目にあうので、一番外れが少ないものを選ぶことにしている。
初めて行くアメリカンレストランでは、ハンバーガーを頼む。ハンバーガーは必ずあるし、外れが少ない。肉の焼き具合はミディアムレア。食中毒になったら困るし、かと言って全部火が通っていたら美味しくない。

ハンバーガー上手く作れないアメリカンレストランは、生きれないでしょう。。。。

同じように、初めて行くタイレストランではパッタイ頼む。アメリカのタイレストランではパッタイは定番商品で必ずあるし、パッタイ外すタイレストランは他も多分まずい。定番商品を頼んで大丈夫だった後には、次行った時には別のものを注文してみる。
家でのドレッシングはピエトロドレッシング。コーヒー豆はAllegroで、light roastで、豆は南アメリカ出身。特に私はColumbiaが好きである。他はLavazzaIlly。アメリカのコーヒー豆のDark roastはburn downの間違いである。

お茶はRishi teaでまとめ買い。TeavanaのPineapple Kona Popを買っていたが、Teavanaはスターバックスに買われたあげく、店舗がなくなってさらにウェブサイトもなくなるという状況になり、私が好きだったPineapple Kona Popも消滅なのであった。こういう風に他の会社に買われて商品が無くなったり質がガクンと下がるというのはアメリカでは多い。

服装
服装はオバマやFacebookのザッカーバーグみたいに簡単なのが目標。UniqloとBanana Republicでほぼ全部購入。最近はMUJIでも購入。
ランニングシューズはASICSのGT-2000。他のランニングシューズも買ったのだが、GT-2000の半分の距離でへたったので、GT-2000に戻った。ASICSがGT-2000の名前で大改造したりしない限り、一生GT-2000の予定である。
最近は気に入ったものは無くなる前に二つずつ買おうかと考えているところ。あとは手入れ。 気に入ったものが次に手に入るとい保証はない。

投資方法
2008年の経済危機の後にaggressiveすぎるのは精神的に無理と気づいた。
アクティブファンドからインデックスファンドにしよう。
fidelityの口座を持っているからfidelityのindex fundにしよう。
結論 ものすごく選択肢すくない。

他の買い物
Appleはデザインもさることながら、商品の選択肢をものすごく少なくしてあるので、スティーブ・ジョブスはものすごく人間わかっているなと思う。もう一つスティーブ・ジョブスがえらいのは、一般人のコンピューター扱い能力はそんなに高くないということがわかっていたこと。究極に簡単にしたのは素晴らしいと思う。

アメリカでの買い物だが、これまた質も値段も非常に幅広いので、私の買い物としては、まずそこそこの質のものを買って、それがあっさり壊れたら次の質のランクにアップデートすることにしている。例として、昔何も考えずに某ものすごい安いチェーン店の靴屋さんで夏用のサンダルを買った。3ヶ月で分解した。頭にきたので、Crocsのサンダルを買った。金額としては10ドルぐらい高かっただけだが、10年ぐらい使っているような気がするがCrocksのサンダルは分解する気配がない。 あとは壊れるまで買い替えない。特にTariff(関税)がどうとか話題になっているときは、買い物はしないことにしている。

質と値段が比例するわけではないことに注意。

さて
すでに選んだものが、提供者の都合で変更されて、気にくわなくなった時はどうするか。こういうのをPlanned obsolescence (計画的陳腐化)というらしい。
気に入ったヨーグルトの会社が敵対会社に買われて、レシピが変更されてまずくなった時とか。気に入っていた化粧品のパッケージがいきなり変わって、匂いも質も悪くなった時とか。アメリカでパッケージが変更されて、New lookとかBetter recipeとか書いてあるときは、要注意である。

最近の私のイメージとしては、新しいブランドが出て、それが拡大して、そして経営効率化のために陳腐化(あるいは質の低下)していって、その後衰退する。その途中で他の同じような、でも新しいブランドが出てきて、それに皆飛びつく!という感じである。

老舗っていうコンセプト、アメリカにあるのだろうか。。。疑問である。

したがって質が落ちてきたような気がしたときには、あらためて新しいものを探してハンティングに行かないといけないのである! 絶え間ないアメリカ、ああめんどくさ。

ちなみに仕事の場合の選択肢は全くの話。 


今日の教訓 選択肢が多すぎるアメリカでは、自分なりのルールをある程度あらかじめ決めておく。

過去のブログ
Planned obsolescence (計画的陳腐化) 私のiPhone5CのOSがアップデートされなくなって、Dual simのAndroidを購入してみたこと。
オバマとマーク・ザッカーバーグは毎日同じ服 正確には同じ服を毎日着ているのではなくって、同じ服を何着も持っていて、それを着ている。

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