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アメリカ電話自動応答システムの裏ワザ

この前「これがアメリカ式 その2」で、電話の自動応答システムがいかに頭にくるものか、そしてそれを避ける裏ワザをアメリカ人に教えてもらったことを書いた。 その後隣の研究室のフランス人がいきなりメールを送ってきた。 それはThe IVR Cheat Sheetというもの。つまり、どうやったら各会社の自動音声システムを無視して人間にたどり着けるかというリストである。アメリカに住んでる外国人には最高だ。人間なら何とかなるかもしれないが、機械はダメという人は、私を含めても多いだろう。 今日見たらサイトが変わっていた。 http://gethuman.com/ のdatabaseが新しいものらしい。 このサイト、フランス人が言うには各会社の圧力によりグーグルなどの検索サイトから外されたということだった。しかし私の先輩は言った。 「あれさー、あの後、CNNでニュースになってたよ」 「しかもその後Citi Bankがそれを使ったCMやってたよ」 私は見てないが、そのCMは携帯持った人が朝から通勤中ずーっと番号押して、しかも途中でトンネル入って電話が切れたりして、ものすごくいらいらしているというものらしい。 そして最後に「Citi Bankでは0を押すと人につながります」と出るらしい。 つまりアメリカ人もイライラしていたということか。

スカンクとケチャップ犬

木曜日仕事が終わった後、研究室の人たちとポスドクのうちへ遊びに行った。アルゼンチン人だ。 私はその人の車に家まで乗せてもらったのだが、途中で「スカンクのにおいがする」と言い出した。 スカンクと言えば超くさいガスを発して逃げる生き物だ。まだ見たことがない。見たいとも思わない。 その人は言った。 「うちの近所にスカンクが住んでるの。それで、うちの犬がスカンクに向かって吠えたわけ。そしてスカンクはお返しにガスを発したの。おかげで私の家の周り は1週間スカンクのひどいにおいだったわけ」 おお、恐ろしい。 「うちの犬は1週間そのにおいに苦しんだの」 おお、犬の鼻だったら最悪な気分だろう。 「それでね、二回目にスカンクの攻撃を受けたとき、犬の全身にケチャップをぬって、中和したの。犬は3日ぐらいピンクだったけど、そのうち元の色に戻っ た」 おお、すばらしい。 ケチャップとは、また何でもケチャップをつけるアメリカ人らしい。 後から来た女の子達は、犬をみたとたん「あ、これが例のケチャップ犬?」と言っていた。 今日の教訓 スカンクにはケチャップ 追加情報 スカンクはペットとして飼えるらしい。人間とは恐ろしいもんだ。 http://allabout.co.jp/pet/smallanimal/subject/msubsub_skunk.htm

バレンタインデー

日本のバレンタインデーは、女の子がチョコを男の子にあげて告白する、一大イベントだ。 女の子から告白するという習慣のあんまりない日本にはぴったりだ。 そしてなぜかさっぱりわからない義理チョコというモノが存在する。 こんな面倒くさいものは、絶対チョコレート会社の陰謀だと思った。 ドイツのバレンタインデーでは、友達はボーイフレンドから小さな花束をもらっていた。ささやかな贈り物という感じである。 アメリカのバレンタインデーはこんな風に始まった。 「あのね、机の上にプレゼント置いておいたから。。。」と、Korean Americanの女の子がニコニコしながら私に言った。 「これまで私が持っていた常識から判断すると、これは女の子からの告白か!そんなまさか!」と思いつつ机の上を見ると、小さなカードにシールがついた、さ さやかな贈り物があった。 隣の机を見ると、同じような小さなカードがある。 なるほど。みんなに贈り物のようだ。しかも男女関係無く、である。 これはアメリカの習慣のようで、英語教室に行ったときも、先生と韓国人の女の子が「チョコレート食べてねー」とみんなに配っていた。 つまり、あのめんどくさい義理チョコの習慣はアメリカからもらったらしい。 英語教室のコロンビア人は、「贈り物は、お金があるときに贈るものだ。特別な日に贈るものじゃない」と言っていた。 そして、アメリカの本当のバレンタインの贈り物は盛大である。 友達は「夫からもらったの」と大きな花束を二つオフィスに飾っていた。 どうもアメリカのバレンタインデーは男性が女性にあげるのがメインのようだ。彼や夫に何かあげたという話はきかなかった。 同僚に「日本はどうなってるんだ?」と訊かれたので、「女性が男性にチョコレートあげる」と答えたら、「なぜその日本の習慣をここでしないんだー!」と騒 いでいた。 そこで、「日本ではもらった男性は一ヵ月後にもっと高価なプレゼントを女性にあげないといけない」と言ったら黙った。 今日の教訓 女の子からチョコをもらっても驚かない。

クラシックコンサートの後の観客の反応−2

この前の文章の訂正 昨日またボストン・シンフォニー・オーケストラのコンサートに行った。 ベートーヴェンの交響曲2と7番、それとトリプルコンチェルトである。 それによって判明したこと。 こういう基本的な曲はオーケストラの能力をばっちり反映するらしい。 少しでも音がずれたり、リズムがずれたら全部ばれるからだ。 これは初めて行った中華料理店で必ず餃子を注文するのと似ている。 私に言わせると、餃子は中華の基本だ。(え、違うって?) なるほど、ボストン・シンフォニー・オーケストラはうまい。 トリプルコンチェルトの後、観客は拍手をしたが、ブラボーとは言わなかった。 しかし、7番を終わった後の観客はブラボー。 なるほど、ここにも聴く耳持っている人がいるわ。納得納得。 今日の教訓 早合点しない。

藤原正彦の「国家の品格」-2

この前私はこの本を読んで「面白い」と紹介していたが、なんと反対する人を発見した。 おかしい、右翼も左翼も大絶賛の本を気に食わない人がいる。一体何者だ。 しばらく考えていたが、はたと理由がわかった。 彼はおそらく「商」を目指している人で、藤原正彦は「士」を目指している人だ。 相容れるわけがない! 本の中で著者は士農工商をうんちくしていた。 彼は大学の教授である。大学の教授というのは、いわばホリエモンみたいな人に比べれば、薄給である。 いわば「武士は食わねど高楊枝」である。 もちろんお金を持っている「商」出身の人のことは気に食わない。 お金がない分教養を見につけて、対抗しようとする。 おそらくホリエモンがターゲットに見られる部分が結構あった。かれがタイムリーに失墜してしまったので、「ほら見ろ」と思っているだろう。私はホリエモン はあんなことをしなくても十分やっていけたと思うんだが、それはやっぱりその辺の感覚が欠けていたんだろうと思う。 作者が小学生に対して株式投資をさせることについてだが、アメリカは貧乏人は貧乏人のまま終わってしまう恐ろしい国である。文化とかそういう以前の問題 で、生活の糧を自分で稼がなければいけない。普通に働いていても何も残らないだろう。 しかし、世界最大の株式市場が存在し、500ドルから株式口座を開ける国だ。 自分で大学教育費を稼ぎ出し、チャンスを物にするのはいいのではないかと思う。 バスケットが出来る人、野球が出来る人、コンピューターが出来る人というのに混じって株式投資が出来る人というのがいてもいいのではないか? でも小学生は早すぎか。 それに、「士」の人も成功するとお金が欲しいし、「商」で成功した人はその後大抵「成金」と言われるのが嫌で「文化的なもの」ものが欲しくなるのではない かと思う。 ちなみにアメリカのポスドクの身分には「百姓は、生かさず殺さず」という表現がぴったりだ。 日本との協定が無かったらあやうく「水のみ百姓」になるところだ。 百姓から抜け出した後、「士」に進むか、ビジネスの「商」に進むかは本人の希望しだいだと思う。 今日の教訓 何事もバランス