家というものに対する認識の違い

昨日住宅購入セミナーに行ってきた。プロ研ファイナンス勉強会の共同セミナー。アーバン不動産の美保さんにプロとしてのお話を伺った。家なんていうものは、ちょっとやそっと勉強したぐらいでわかるもんではないからね。(家を投資としてみてる私)

日本と全く異なるのは、アメリカの家の価値は落ちないこと。
アメリカ人に一番人気なのは、100年前ぐらいの物件であるビクトリア様式コロニアル様式の建物らしい。なぜかというとcharacter(個性)があるから。 日本語で言えば「味がある」という感じかしら。その後築60年とか築40年とかも、じゃんじゃんあるらしい。第二次世界大戦以降の建物は結構「皆が買える家を」とのことで適当に作ったものをあるそうな。

ほえーーー。

でも良く考えたら私の住んでるアパートも1905年製だった。片一方のむかつく壁以外は何も問題なし。全然慣れてる人だけれど。 「ペンキ塗って!」とマネジメントに文句言ったが。 ドイツ人なみにペンキにはうるさいのですよ、私は。ちなみにドイツ人も(アメリカ人も)自分でペンキを塗る。

なんでもセミナー参加者かその知り合いに新築を買った人がいるらしく(!)、「ドアが閉まらないんですよ」という話になった。私は瞬間「欠陥住宅じゃん!」と思ったのだが、そのときの美保さんの返事。
「家というのは20年ぐらいかけてsettleする(落ち着く)ものですから」(ボディーランゲージつき)

ほえーーー。

日本の実家の家は20年ぐらい経っているが、今頃settleしたのかしら。。。。。よく考えたら木は100年ぐらいかけて硬くなっていき、その後ゆっくりかけて柔らかくなっていく、それでも新しい木よりは硬いという話を大昔親が持っていた本で読んだ気がする。 例として法隆寺五重の塔が上がっていた。(あれ一体何歳?)

なんか、バイオリンみたいな気がしてきた。 メンテナンスによりけりみたいな。ストラディバリウスは300歳超えていた気がするし。。。。メンテナンスがしっかりしていないと、もたない。

家を買って、きれいにメンテナンスをして、それを売って(メンテナンスがいいから高く売れる)、また新しい家を買う。それを平均8年ごとにするそうな。アメリカ人というのは。

ほえーーー。

どおりで、「日本人は新しく家を建てるんだよ」とボスに言ったとき「そんなのありえん、不可能だ」という返事が来ると思った。(ボスは南アフリカ出身イギリス経由の人)
ドイツで住んでいたアパートも第二次世界大戦前の建物。ドイツでは数年に一回ペンキを塗ることが義務付けられていた気がした。階段がやや斜めのアパートだったが、全然問題なし。

なぜ日本人はそんなに新築にこだわるんでしょうねえ。20年経って価値無くなるなら投資先として全然ダメだし。住むだけだったら中古で全く問題ないのに。何よりもつぶして新しく建て直したら、ものすごくゴミ出ないか?ゴミ! 日本は地震の問題があるけどね。 でも法隆寺五重の塔まだ立ってるし。

「家というのはどこかに欠陥があるもので、完全ではないので、譲れないところ譲れるところをしっかり考え、どこで妥協するかが大切です。結婚と同じ」とかいう話になって、「じゃ、結婚にもInspector(家を購入する前に検査する人)が必要ですね」という突っ込みが入ったりとか、いろいろ脱線もして楽しいセミナーだった。

今日の教訓 アメリカでは家は100年ものですよ、100年もの。第一次世界大戦前の。

過去のブログ
・アメリカの窓 ドイツの窓

Comments

Popular posts from this blog

4年目にしてコロナに初めてかかった

ポップコーンは携帯では、はじけません

起業家のポッドキャスト(How I Built This)

世界で100人の最も影響力のある女性 2009年版

Ph.D student (博士課程学生)のこころえ