Saturday, June 20, 2009

論文のAbstract

TOEFLのWritingのブログを書いていて思い出した。

一流論文のAbstract(要約)の構造について思うこと。

1番目の文。 一般論。
2番目の文。 わかっていない事実。 疑問点。
3番目の文。 Mainの事実。 Weから始まるのですぐわかる。 "Here we show"とか。
4番目の文。 二番目に大切な事実。あるいはMainの事実をサポートする事実。
5番目の文。 3番目に大切な事実。あるいはMainの事実をサポートする事実。
最後の文章 結論。この論文の事実がどんなところに影響するのかを書く。

3番目の文章が一番大切なんではないかと思う。「我々は示した!」(←俺らはエライ!)という風に始まって、「○○が、××だった!」という文章で続く。決して3番目の文に「我々は○○が××かどうか調べた」なんて書かない。「調べた」んじゃなくって、「調べた後の事実」を書く。「ここに、我々は○○が××であることを示す」

まあ、英語と日本語の違いかなとも思う。
アメリカ人(もしくは英語?)は気が短いので、最初に書かないといけない。最後の最後まで待っていられない。地獄の英語教室(Harvard Extension School)でEssay(エッセイ)を書かされたのだが、そのときもThesis(主題)を一番最初に書く。”Write strong thesis(主張のはっきりした強い主題を書きなさい)"と何回も言われた。いろんなEssayの書き方を習ったような気がするが、Argument Essay(だったっけ?)は、わざわざ議論をかもし出すような文章をEssayの最初に書くのである。

地獄の英語教室で習ったArgument Essayの構造はこんな感じ。
Paragraph 1.短い文章。ここに議論をかもしだすようなThesisを書く。読んでいる方は「そんなバカな!」と思う。
Paragraph 2. 説得その1.一番説得力のある事実
Paragraph 3. 説得その2.二番目に説得力のある事実
Paragraph 4.説得その3.三番目に説得力のある事実
Paragraph 5.結論。 Paragraph 1と似ているが、ちょっとだけ違う。 ここまで来ると、読んでいる方は「そうかも」と思う。

構造的には
1.Say what you are going to say (今から言うことを述べなさい)Paragraph 1.
2.Say it (言いなさい) Paragraph 2-4.
3.Say what you said (言ったことをまた言いなさい) Paragraph 5.

話を論文に戻して、「主張のはっきりした強い主題」をAbstractの3番目の文に書かないといけないのである。日本語でこんなAbstractあるいは文章を書いたら、オシが強すぎるんじゃないかと思うが。

そんなことを、博士課程を修了して5年半も経って気づいたのだった。(気づいたのは半年前)
今のところ気づいたところはそんなところ。 また5年後ぐらいに新しいことに気づくかも(笑)。

ホンマかと思った人は、どうぞNatureとかScienceとかCellとか、Nature姉妹誌(Nature Immunology、Nature Medicine)とか、自分の分野のトップジャーナルのAbstractを10個ぐらい見て研究してください。

今日の教訓 Abstractは奥が深い。

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TOEFLには英語以外の能力が必要。

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