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となりの億万長者

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前からの疑問だが、どうしてアメリカでは株式市場の動きをBull marketとかBear marketって言うのだろう。Bullは雄牛でBearは熊。 雄牛も熊も強そうだし。私にとってはどちらも上昇市場に見えるのだが。。。。。 さて、本題に入って。 私のファイナンスの師匠であり、 FI planning のサイトを運営しているNobuさんから「 となりの億万長者 」という本を借りて読んだ。英語名は The Millionaire Next door という。 3万円以上の時計を買ったあなた、億万長者にはなれません! 正確に言うと、235ドル以上の時計だけれど、10年ぐらい前の本なので235ドルにインフレと為替を適当に考えて、切りのいい3万円にしてみた。 「億万長者は一体どういう人達なのか?」ということを調査した本である。 この本によると、高収入の人の道は大体こんな感じの2つに分かれる。 少なくとも私の頭の中ではこの2つに分かれた。 1. 蓄財優等生 質素な生活をして、投資をして、億万長者になる。この人達はたとえ仕事がなくなっても何十年も持ちこたえることができる。中流家庭の住んでいるところに住んでいる。子供は公立学校。周りの人達は彼らが億万長者であることを知らない。夫婦で倹約家であり、投資している。 2.蓄財劣等性 いわゆる優雅で豪華な生活をする。よい地域に住み、高級車を持ち、子供を私立学校に行かせるが、資産はほとんどなく、仕事を無くせば数年で資産が無くなる。さらに子供を金銭的に甘やかして育ててしまっているため、引退しても50歳とかの子供にスネをかじられる。 投資はあまりしていない。 はーーーー。 なんか、究極の選択ですな。 2の優雅な生活をしつつ1のように資産もあるという人は、相当の高収入に違いない。 そんな人は滅多にいない。 そういうことで、どちらかを選ばないといけないようである。 具体的な細かいケースはいろいろあった。 同じ親が育てていても、自立しそうな子供には親はお金をあげず(だからもっと自立し)、自立できなさそうな子供には親はお金をあげて(だからさらに依存し)とか。 まったくもって子供の教育は大切である。 さて、高収入でもなんでもない私が選ぶ道は、もちろん1である。そうでないと果たして引退できるのか不明なのである。

目からウロコのサイエンス その1 夜型でもいいんじゃん!!!!!

5月1日のScience Podcast を聞いていたら出てきた話。 それをそのまま文章にしたのは こっち 。(二つあわせて英語の勉強にどうぞ) 元ネタは Good News for Night Owls 。 Night Owlは夜のふくろうで、英語で夜型人間に意味。 この記事は「夜型人間に朗報です」というタイトル。 内容を簡単に説明する。 睡眠をコントロールするのは、circadian rhythm( 概日リズム )とsleep pressureである。Sleep pressureは日本語の単語は何て言うかわからないけれど、「何時間起きていられるか」ということらしい。 この研究では、16人の朝型人間と、15人の夜型人間に協力してもらった。 その人達には、スクリーンに映っている数字を見ていてもらって、その数字が変わった時点でボタンを押すというテストをしてもらった。(実験ともいう) 実験がそれぞれの人の概日リズムに影響しないように、協力してもらった人達には、普段と同じように寝てもらった。そして起きてから1.5時間後(1時間半後)と10.5時間後(10時間半後)に上のテストをしてもらった。 1.5時間後の反応は朝型も夜型も一緒だった。 だが10.5時間後の反応は夜型人間のほうが6%早かった!  記事での結論としては、朝型人間は夜型人間よりも、早くに集中力を無くすのではないかと。(論文の結論はもっと専門的) Podcastでは、夜型人間は「statistically significantly better? (統計学的に有意差が出て反応がよいのか?)」という質問をしているが、有意差ありで反応が良いらしい。 その後Podcastでは、「じゃ、朝型人間は遅くなったら建築現場とかの危険な場所で仕事をしないほうがいいのでは?」とか、「朝型人間の学生は午後にテストを受けたら夜型人間よりも点数が悪いのでは?」という話になっていた。 ちなみに朝型が5時に起きるとすると1.5時間後は6時半、10.5時間後は3時半ね。3時半はまだ勤務中。 夜型が8時に起きるとすると1.5時間後は9時半、10.5時間後は夕方6時半ね。 この話は夜型人間の私にとっては、本当にGood Newsだ! 今までどれだけ「朝型にしましょう!」っていう話を何回読んだ、聞いた、言われた

空間認識能力はビジネススクールには必要ない

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ハーバードMBA留学記 の読書感想文を書いていたら、ハーバードビジネススクールにまつわる、私のとっておきの話を思い出した。 私はボストンに来た時にちゃんとしたベッドが無かったので、 Craigslist (物の売り買いをするウェブサイトで、イーベイと違ってローカル)でベッドを買ったのであった。後でアメリカ人に「Craigslistで人の使ったベッドなんか買わないほうがいいよ。 Bed Bug(ダニとか南京虫とかの類)がいるかも知れないよ」と言われたが。 そのベッドを売ったのがハーバードビジネススクールの相手。 見学に行ったときに名刺をくれて、買うと言ったら前金を払うことを要求するというビジネスぶりだった。 ベッドを見に行った数日後、友達に U-Haul(引越用のレンタルカー)のCargo van を運転してもらってベッドを取りに行った。ついでにLaser Printer(レーザープリンター)も買った。 ビジネススクールの彼、Laser Printerを発砲スチロールに入れて箱に入れようとするが、入らない。そこで一緒に行った友人(日本人)が箱に入れた。 その後ビジネススクールの彼にも手伝ってもらいベッドをCargo Vanに運ぶ。 ビジネススクールの彼、まずベッドの下の枠を斜めに入れた。(斜めにしないと入らない) その次にベッドボックス(マットレスの下にあるやつ)をビジネススクールの彼は、枠と平行に重ねて入れれば入るのに、Xの方向に交差させて入れようとする。(もしくはTを135度傾けた感じね) もちろん入らない。 (この時点で私は口の端で笑っている) そこで、一緒に行った友人が見かねて「この方向に入れると、入るんじゃない?」と言って、ベッドの枠と平行にして、ベッドボックスをVanの中に入れた。 そして最後にマットレスである。 ビジネススクールの彼、ベッドボックスに平行に入れず、また(!)Xの方向に入れようとする。しかも、入らないおかしいなと言わんばかりにガンガン押している。(この時点で私は笑いをこらえるのに精一杯) 見るに見かねた友人(同じくにやけている)が手伝ってベッドボックスに平行に入れて、やっとベッドはVanに全部納まったのであった。 「ありがとう」と言ってVanをスタートさせた後、二人とも大爆笑! 百聞は一見に如かず。 図を作ってみた。使用したのはPowerP

ハーバードMBA留学記

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という名前の本を借りて読んでいた。 もともとは岩瀬大輔さんが書いた ハーバード留学記 というブログで、それを本にしたものらしい。かっちりとした文章で、読み応えがあった。 ブログでこれだけの文章を書く人の才能に驚く。途中の「ファンド資本主義」に至っては、あまりの難解さというか、ヘッジ・ファンドに興味がない私としては、数ページ読むたびに寝てしまうという状況であった。 当然か。 気に入った部分 その1 そのまま ハーバードMBA留学記 から引用。 「アメリカ人の国民性を深く理解しようとすればするほど分かってくるのは、彼らが世の中のすべての物事の価値を、次の一つの質問に対する答えをもって測ろうとしているということである。 それは、いくらの金をもたらすのか。 アレクシス・ド・トクヴィル」 ブブッと笑ってしまった。 私の理解では、ヘッジ・ファンドらへんが最近の経済危機を引き起こしたのだが。 ちがったっけ? いいのかこんな理解で。 Havard Business School(ハーバード・ビジネス・スクール HBS)の学生が就職したくなるような仕事だったらしい。誰かがHBS来た時に言った言葉を ハーバードMBA留学記 から引用させていただくと。 「僕が卒業した1989年、卒業生の大半がウォール街に就職したが、ブラックマンデーで、数ヶ月も経たないうちに多くの友人が失業した。2000年前後にはベンチャー企業やベンチャーキャピタルが人気を集め、多くの学生が就職したが、その後ITバブル崩壊で、再び多くの人が労働市場に放り出された。今、皆のあいだでもっとも人気のある職業はなんだい? 僕が言いたいことは分かるよね。」 すごい。 これは大当たりの予言だ。  イエール大学のロバート・シラー教授は、住宅市況の悪化によって、米国は1930年代の大恐慌並みの不況に陥りそうだという予測をしていた のだが、それと同じぐらいすごい。 岩瀬さんも、ヘッジファンド(だったっけ?)の成功をすごいと思いながらも、どこかおかしいと思っていたらしい。 私も AIGの1億円以上のボーナス の事件を見て、「どうやったら1億円以上のボーナスがもらえるほどの仕事って一体何?」と必死に考えてしまったのだが。今岩瀬さんがHBSに留学したら、きっと全然異なるブログを書いていたのだろうと思う。 気に入った部分 その2 漁師の話は爆笑し

経済危機になって、あれこれ思うこと

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1.しゃかりきに投資しなくてもいい(笑)。 がめつく稼ごうと投資すると、かえって困ったことになる。 余裕を持って投資しておけば、こういう危機で対応できる。  2.Cash(現金)を見直した。 なんだかんだ言っても現金(とMoney Market)は強いと思う。Fidelity investmentsのMySmart Cash Accountの利率は現時点で0.20%。 Fidelity Select Money Market の利率は今は0.98%。利子がどうとかではなく、今の時期、減ってないことが重要(笑)。 現金をたっぷり持っていたら、今の時期株とかが半額(以上)セールで買えると思う。 50% OFF SALE! 3.株と同じような動きをするBond Fund(債券の投資信託)は、こういう時役に立たない。   私の FAGIX は、株ほどではないが下がってしまった。 そのため「債券を売って株を買ってRebalance(投資の再分配)」ということが出来ない。 だいたい、株のような動きをする債券なら、株の投資信託と、もっと安全な債券の投資信託を持っていたほうがわかりやすいのだ。 そんなことが今頃判明。 実際にそういう目に遭ってからわかった。 身をもって学習。 そういうことで、もっと安定したBond Fundを組み込んでいこうかと検討中。 4.Emergency Money(緊急時のための貯金)はもっと必要。 Kiplinger's Personal FinanceのPodcast によると、アメリカの場合 45 歳以下の転職にかかった月日は3ヶ月、 45 歳以上は4ヶ月らしい。もっとも、解雇される前に転職活動する人も含まれていると思うが。 ということは最低6ヶ月暮らせるだけのEmergency Moneyが必要。 1年分あればもっといいかも。。。。。  5.ひさしぶりにNewbury Streetを歩くと、店がいっぱい無くなっていて「Retail Space Available」という張り紙が貼ってある。 6.Kiplinger's Personal FinanceのPodcastによると、 デフレーション かもしれないらしい。 7.いい経験をしていると思う。  これがリタイア直前とかリタイア中で、間違って株にたっぷり投資なんてしていたら、痛くて目も