ハーバードMBA留学記
という名前の本を借りて読んでいた。 もともとは岩瀬大輔さんが書いたハーバード留学記というブログで、それを本にしたものらしい。かっちりとした文章で、読み応えがあった。 ブログでこれだけの文章を書く人の才能に驚く。途中の「ファンド資本主義」に至っては、あまりの難解さというか、ヘッジ・ファンドに興味がない私としては、数ページ読むたびに寝てしまうという状況であった。 当然か。
気に入った部分 その1 そのままハーバードMBA留学記から引用。
「アメリカ人の国民性を深く理解しようとすればするほど分かってくるのは、彼らが世の中のすべての物事の価値を、次の一つの質問に対する答えをもって測ろうとしているということである。 それは、いくらの金をもたらすのか。 アレクシス・ド・トクヴィル」
ブブッと笑ってしまった。
私の理解では、ヘッジ・ファンドらへんが最近の経済危機を引き起こしたのだが。 ちがったっけ? いいのかこんな理解で。
Havard Business School(ハーバード・ビジネス・スクール HBS)の学生が就職したくなるような仕事だったらしい。誰かがHBS来た時に言った言葉をハーバードMBA留学記から引用させていただくと。
「僕が卒業した1989年、卒業生の大半がウォール街に就職したが、ブラックマンデーで、数ヶ月も経たないうちに多くの友人が失業した。2000年前後にはベンチャー企業やベンチャーキャピタルが人気を集め、多くの学生が就職したが、その後ITバブル崩壊で、再び多くの人が労働市場に放り出された。今、皆のあいだでもっとも人気のある職業はなんだい? 僕が言いたいことは分かるよね。」
すごい。 これは大当たりの予言だ。 イエール大学のロバート・シラー教授は、住宅市況の悪化によって、米国は1930年代の大恐慌並みの不況に陥りそうだという予測をしていたのだが、それと同じぐらいすごい。
岩瀬さんも、ヘッジファンド(だったっけ?)の成功をすごいと思いながらも、どこかおかしいと思っていたらしい。
私もAIGの1億円以上のボーナスの事件を見て、「どうやったら1億円以上のボーナスがもらえるほどの仕事って一体何?」と必死に考えてしまったのだが。今岩瀬さんがHBSに留学したら、きっと全然異なるブログを書いていたのだろうと思う。
気に入った部分 その2
漁師の話は爆笑してしまった。残念ながらハーバード留学記はブログで検索できない(!)ので、同じようなネタの話を他の人のブログからリンクしたので、クリックしてどうぞ読んでくださいな。
本ではそこからワーク&ライフバランス(仕事と生活のバランス)の話になる。 仕事で成功しても、生活で成功してなかったら(家庭を省みなかったり)、ダメなんだそうな。
私の場合、仕事を頑張らないと仕事がなくなってしまう、つまりライフを考える以前の問題のような気がする。 はーーーーー。
で、もし漁師の話では「漁師のように悠々自適の生活をおくるのが理想」なのだが、「もし自分が成功して有り余るお金があって、働かないでもよかったらどうするか。」ということを考えてみた。
結論
やっぱり研究していると思う。 お金のためでなく、趣味で研究。 私って根っからの研究者だったのね。。。。。 じゃないと、アメリカまでわざわざ来て研究やってないか。
気に入った部分 その3 HBS先輩からのアドバイス。 ハーバード留学記からそのまま引用。
1.Do something you enjoy. 職場は朝から晩までいるところなのだから、本当に楽しいと思える仕事を選びなさい。
2.Deliver results 仕事が与えられたら、その代償や自分の役割にかかわらず、とにかく必死に行って結果を出しなさい。 そこからチャンスが次々と広がっていくはず。
3.Note down your leanings. 私は7社を渡り歩いたけど、月に1回は自分の仕事を振り返り、学んだことをノートに書き留めることにした。 皆さんもそうされたし。
4.Be patients--- Career is a marathon, not a sprint. 昇進などを焦らないこと。 私がHBSにいたときはとにかく最年少で出世しなければ、とのプレッシャーにかられていたけれど、キャリアは短距離走ではない。マラソンなのだから、じっくり駆け抜けて。
5.Build a great team, and share credit with them. 自分1人でできることはたかが知れている。周りを優秀な人達で固めて、成功を彼らと分かち合うようにすることが大切。
6.Be fun to work with. 一緒に仕事をしていて、楽しい人でいることを心がけよう。
7.Don't be afraid to ask questions. 分からないことは、ひたすら質問すること。
8.Don't take yourself too seriously. うまくいってないときは、思い込まずに軽く流すようにする。
9.Don't compromise your integrity. 自分の価値観、倫理観に反するような行動を要求されたときは、その職場は辞めどきと考えるべき。
10.Don't drink your own bath water. 自分の成功に浸り過ぎない。過信せずに、成功できたのは環境のおかげ、周りの人たちのおかげ、運のおかげと考え、絶えず自分に何が足りないかを振り返ること。
気に入った部分 その4 岩瀬さんの友人が日本に行った時の感想。 ハーバードMBA留学記からそのまま引用。
日本は、まさにビジネスクラスの国だ。「未来の世界がどうなっているか、見てみたかったら日本に行ってみな」。人はそう言うが、僕は当たっていると思う。 トウキョウはニューヨークと比べても、もっとハイテクであり、輝いていた。他のアジアの都市とは異なり、すべてが(高い人件費を最小化するよう)非常に効率的に動いており、使い勝手もいい。時速200キロ超で30年以上死亡事故なしに運営されてきたシンカンセンがその1つの例だ。僕のカメラのオートフォーカスよりもさらに速いことが分かったため、15回挑戦してあきらめた。 物価を見ても、日本はビジネスクラスの国だ。行ってみて、なぜこの国がデフレに陥っていたのか理解できた。 値段は、これ以上高くなりようがないからだ。日本での1週間の滞在は、ミャンマーでの1年間の滞在に相当する。
今日の教訓 それにしても、ブログでこれだけの文章を書く人は、タダモノではないですよ。
過去のブログ
・マイクロクレジットと高利貸し マイクロファイナンスKivaのはなし。
気に入った部分 その1 そのままハーバードMBA留学記から引用。
「アメリカ人の国民性を深く理解しようとすればするほど分かってくるのは、彼らが世の中のすべての物事の価値を、次の一つの質問に対する答えをもって測ろうとしているということである。 それは、いくらの金をもたらすのか。 アレクシス・ド・トクヴィル」
ブブッと笑ってしまった。
私の理解では、ヘッジ・ファンドらへんが最近の経済危機を引き起こしたのだが。 ちがったっけ? いいのかこんな理解で。
Havard Business School(ハーバード・ビジネス・スクール HBS)の学生が就職したくなるような仕事だったらしい。誰かがHBS来た時に言った言葉をハーバードMBA留学記から引用させていただくと。
「僕が卒業した1989年、卒業生の大半がウォール街に就職したが、ブラックマンデーで、数ヶ月も経たないうちに多くの友人が失業した。2000年前後にはベンチャー企業やベンチャーキャピタルが人気を集め、多くの学生が就職したが、その後ITバブル崩壊で、再び多くの人が労働市場に放り出された。今、皆のあいだでもっとも人気のある職業はなんだい? 僕が言いたいことは分かるよね。」
すごい。 これは大当たりの予言だ。 イエール大学のロバート・シラー教授は、住宅市況の悪化によって、米国は1930年代の大恐慌並みの不況に陥りそうだという予測をしていたのだが、それと同じぐらいすごい。
岩瀬さんも、ヘッジファンド(だったっけ?)の成功をすごいと思いながらも、どこかおかしいと思っていたらしい。
私もAIGの1億円以上のボーナスの事件を見て、「どうやったら1億円以上のボーナスがもらえるほどの仕事って一体何?」と必死に考えてしまったのだが。今岩瀬さんがHBSに留学したら、きっと全然異なるブログを書いていたのだろうと思う。
気に入った部分 その2
漁師の話は爆笑してしまった。残念ながらハーバード留学記はブログで検索できない(!)ので、同じようなネタの話を他の人のブログからリンクしたので、クリックしてどうぞ読んでくださいな。
本ではそこからワーク&ライフバランス(仕事と生活のバランス)の話になる。 仕事で成功しても、生活で成功してなかったら(家庭を省みなかったり)、ダメなんだそうな。
私の場合、仕事を頑張らないと仕事がなくなってしまう、つまりライフを考える以前の問題のような気がする。 はーーーーー。
で、もし漁師の話では「漁師のように悠々自適の生活をおくるのが理想」なのだが、「もし自分が成功して有り余るお金があって、働かないでもよかったらどうするか。」ということを考えてみた。
結論
やっぱり研究していると思う。 お金のためでなく、趣味で研究。 私って根っからの研究者だったのね。。。。。 じゃないと、アメリカまでわざわざ来て研究やってないか。
気に入った部分 その3 HBS先輩からのアドバイス。 ハーバード留学記からそのまま引用。
1.Do something you enjoy. 職場は朝から晩までいるところなのだから、本当に楽しいと思える仕事を選びなさい。
2.Deliver results 仕事が与えられたら、その代償や自分の役割にかかわらず、とにかく必死に行って結果を出しなさい。 そこからチャンスが次々と広がっていくはず。
3.Note down your leanings. 私は7社を渡り歩いたけど、月に1回は自分の仕事を振り返り、学んだことをノートに書き留めることにした。 皆さんもそうされたし。
4.Be patients--- Career is a marathon, not a sprint. 昇進などを焦らないこと。 私がHBSにいたときはとにかく最年少で出世しなければ、とのプレッシャーにかられていたけれど、キャリアは短距離走ではない。マラソンなのだから、じっくり駆け抜けて。
5.Build a great team, and share credit with them. 自分1人でできることはたかが知れている。周りを優秀な人達で固めて、成功を彼らと分かち合うようにすることが大切。
6.Be fun to work with. 一緒に仕事をしていて、楽しい人でいることを心がけよう。
7.Don't be afraid to ask questions. 分からないことは、ひたすら質問すること。
8.Don't take yourself too seriously. うまくいってないときは、思い込まずに軽く流すようにする。
9.Don't compromise your integrity. 自分の価値観、倫理観に反するような行動を要求されたときは、その職場は辞めどきと考えるべき。
10.Don't drink your own bath water. 自分の成功に浸り過ぎない。過信せずに、成功できたのは環境のおかげ、周りの人たちのおかげ、運のおかげと考え、絶えず自分に何が足りないかを振り返ること。
気に入った部分 その4 岩瀬さんの友人が日本に行った時の感想。 ハーバードMBA留学記からそのまま引用。
日本は、まさにビジネスクラスの国だ。「未来の世界がどうなっているか、見てみたかったら日本に行ってみな」。人はそう言うが、僕は当たっていると思う。 トウキョウはニューヨークと比べても、もっとハイテクであり、輝いていた。他のアジアの都市とは異なり、すべてが(高い人件費を最小化するよう)非常に効率的に動いており、使い勝手もいい。時速200キロ超で30年以上死亡事故なしに運営されてきたシンカンセンがその1つの例だ。僕のカメラのオートフォーカスよりもさらに速いことが分かったため、15回挑戦してあきらめた。 物価を見ても、日本はビジネスクラスの国だ。行ってみて、なぜこの国がデフレに陥っていたのか理解できた。 値段は、これ以上高くなりようがないからだ。日本での1週間の滞在は、ミャンマーでの1年間の滞在に相当する。
今日の教訓 それにしても、ブログでこれだけの文章を書く人は、タダモノではないですよ。
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