日本とドイツの識字率

ドイツ人のアルファベットの次の質問はこれである。
「じゃ、例えばこのぐらいの新聞を読める日本人は何%ぐらいいるの?」
と南ドイツ新聞を指して訊く。つまり普通の日刊紙である。
「そんなのみんな読めるよ。」
「えーーーー!!!!!!!」 再び尊敬の目。
というか、こっちが「ドイツ語の新聞読めないドイツ人ているのか?」とびっくりした。

しかし後にその理由がわかった。

ある日私はテレビを見ていた。ドイツ語がわからなくったってドイツ語のテレビを見るのだ。
その中のCMの話。
仕事中にある人が間違いを犯したらしく、上司に「何だってこんなミスをしたんだ! この看板が見えなかったのか!」と怒られている。
しょんぼりして、じっと怒られているしている部下。上司はかんかんに怒っている。
そこに仲裁に入った人の言った言葉「シェフ(ボスのこと)。彼はドイツ語が読めないんです」
上司「え?」
「彼はドイツ語が読めないんです」
つづく画面「ドイツにはウン万人の文字が読めない人がいます。なんちゃらかんちゃら。。。。。。。」

正確な数字はわすれたが、とにかくかなりの数字である。
これにはびっくりした。ドイツにはそんなに文字の読めない人がいるのか。

数分後、はたと思い当たった。
それって私のことじゃんかーーー!!!!
ドイツ語の読めない労働者がここにも一人いるぞ。

ドイツは周りの国から働きに来ている人が大勢いる。私もはるばる日本から働きに来ている。
彼らはしゃべることはかなり出来るようになるが、とてもドイツ語を読むまではいかないだろう。そういうことを考えると、南ドイツ新聞を読めない人がドイツ にいたって全然不思議でないのである。
逆に考えると、日本で識字率が非常に高いのは、非常に教育熱心な国であることに加えて、働いている外国人は非常にすくないということが原因なのだろう。

ちなみに南ドイツ新聞は、9年ドイツで暮らした日本人でも読むのは大変だそうだ。

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