時間と研究費(さいふ)にやさしいエコ実験

あついですよ。

なぜかエアコンをつけていないで夏を過ごしている私である。ボストンはいつもは1〜2週間ぐらい耐えたら暑さが終わるので、重くてうるさいエアコンを窓につける気がしないのである。 ところが今年はなぜかいつまでも暑い。今日は35度まで上がり湿気たっぷり、まるで日本を思わせる暑さであった。

そして当然のように大学のラボのエアコンが壊れて、5時間ぐらい暑かった。前買っていた扇風機を皆で取り出して設置したり、コールドルームに逃げ込んだり。あついですよ。

前にとったデータに従って、朝起きたらまず窓を閉めるのであるが。夜11時の外の気温はまだ30度、中は28度である。あついですよ。

さて本題に入って。
「時間と研究費(さいふ)にやさしいエコ実験」が届いた。これ、私も執筆に参加しているのである。お手製ELISAのところである。ELISAものによっては非常に高いので、お手製にしてしまう価値ありである。キットの値段をみるたびに「私もELISAの会社作ったほうが儲かるのでは!」と思うのであるが、今の所そういう話はない。ボストンに来た時にキット(1プレート約5万円)をお手製(1プレート約2000円)に変更して、ラボメンバーと一緒にまさに心置きなく、湯水のように使ったのである。今でもちょっと特殊なELISAキットだと結構な値段するしね。

そのお手製ELISAの話を書いたのを実験医学に載せてもらい、それが単行本になった。

私もついに作家デビュー!!!!

というほど書いてないが、とりあえずCVに書いておこう。2500円もするのでちょっと高いが、2500円なんてのは研究室で使う金額としては全然安いし、節約レベルはものすごいので、「研究に使う実験参考書」ということにして各研究室で購入していただけるとよろしいかも(笑)。あ、でも究極のエコ実験としては、「共通機器」として回し読みかもしれない(大爆笑)。 

さてこの本、読めば読むほど村田先生(編集者であり一番ネタの貢献した人)の計り知れない優秀さがひしひしと感じられる本である。特に唸ったのはベクターのところと、ウェスタンのところとデータベース・ウェブツールのところである。いやはや、世の中にはbrilliantな人がいるものですよ。まったく。

ということで、見習ってデータベース・ウェブツールを使っているところである。お気に入りは
ImmGen (Immunological Genome Project)
ImmGenは遺伝子がどの免疫細胞に発現しているかを検索するツールである。特に(特に!)免疫系Creマウスを使う前に必見。Smartphone Appもある。

Geo2R
発表された論文で使われたGene expression(遺伝子発現)のデータはGEOにアップロードされる。それを簡単に解析するツールである。患者さんのサンプルをふんだんに使用してMicroarrayをするような実験は私のラボでは今のところやってないし、データの宝庫である。「なのに見方わからん!」と思っていたらGEO2Rなるものを見つけたというわけである。私のこのレベルで全然大丈夫だし。
ということで、使い方ビデオ


Geo2Rでは数日かかって、いろんな大切なことを知った(笑)

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