Books of the year 2018 - Algorithms to Live By

2018年印象に残った本 その3

Algorithms to Live By: The Computer Science of Human Decisions (Amazon)
Brian Christian (Author), Tom Griffiths (Author)

前にも書いたけど、洗濯した靴下の組み合わせをどうにかしたくて検索した記事にこの本が紹介されていたのである。
How science can help you sort out your socks (BBC)
靴下の効率的な組み合わせ方のビデオはこの記事に載っているので、知りたい方はBBCの記事をどうぞ。

本の章はこんな感じ。
1 Optimal Stopping: When to Stop Looking
2 Explore/Exploit: The Latest vs. the Greatest
3 Sorting: Making Order
4 Caching: Forget About It
5 Scheduling: First Things First
6 Bayes's Rule: Predicting the Future
7 Overfitting: When to Think Less
8 Relaxation: Let It Slide
9 Randomness: When to Leave It to Chance
10 Networking: How We Connect
11 Game Theory: The Minds of Others
Conclusion: Computational Kindness

1 Optimal Stopping: When to Stop Looking
の「ガールフレンドとデートして何人目あるいは何歳ごろで手を打つか(結婚するか)」から話は始まる。コンピューターサイエンティストってそんなこと考えてるのか!

3 Sorting: Making Order

With sorting, size is a recipe for disaster.
らしい。ここに靴下の話が出てくる。
"Am I wasting my time organizing email?" Spoiler alert the conclusion is emphatic Yes.
"Am I wasting my time organizing email?"という名の論文があるらしい。検索エンジンの良いのがあれば検索するだけなので、オーガナイズの労力が無駄であるということ。失礼しました! そんなにオーガナイズしてないけど、これからは全くしません! 

4 Caching: Forget About It
面白かったのはLeast Recently Used (LRU)というコンセプト。どうもコンピューターメモリの使用方法からきたらしいのだが「ここ最近最も使われていないもの」を捨てていくというものである。その応用方法で、なんと野口悠紀雄の「超整理法」が! なるほど。あの整理法はアルゴリズム的には理にかなっているのか。

8 Relaxation: Let It Slide
「結婚式のゲストをどのテーブルにつくように組み合わせるか」の計算から話が始まる。これ、博士課程の学生(女性)がラボのコンピューターに金曜日かなんかにデータ入れて、月曜日にデータ見に行ったらまだ計算していたらしい。
Travelling salesman problem」というのがあって、「セールズマンとしていろんな町を転々として物を売っていく場合に一番最短距離はどれか。」という問題らしいのだが、なんとこれ計算するの非常に大変らしい。私は「今コンピューターができなくっても将来コンピューターが発達すればなんでも計算できる」と思っていたのだが、費用対効果という問題があって、そういうのは妥協するのがいいらしい。Traveling salesman problemの妥協方法はminimum spanning treeだそうな。

なるほどー!

tSNEの計算してもらうと、結構時間かかるもんな! tSNEはともかく、実生活では「完璧を求めて時間とエネルギーを費やすよりは、ある程度の妥協でとりあえず結果出しとけ」みたいな感じ?
ということで、いろいろアルゴリズムを使って物事の対処する方法が書いてあった。これ以上知りたい方は、どうぞ読んでください。

今日の教訓 アルゴリズム面白い。

過去のブログ
Books of the year 2018 - The complete Sherlock Holmes
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