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雪が積もりました

ボストンにも雪が積もった。 ドイツ ミュンヘンと同じく、一旦積もるとなかなか溶けない。 除雪車がガーガーと雪をどけている。 残念ながら全部は取らないので、凍ってしまい、スニーカーだとつるつる滑る! 車道は完全に溶けているのだが、歩道は全然である。 私のボスによると、家の前の歩道の雪かきをしないで人が転んで怪我をすると、法律により(またLaw?)、家の人の責任になるんだそうな。 結構聞いたことある話だ。ドイツでもそういう話を聞いたことがある。 ドイツ ミュンヘンのやり方は、歩道の雪をある程度どけて、でも除雪車は完全に取れないので、砂利をまくのだ。 撒かれた砂利というか小石は雪の中にはまるが、完全に埋まらず、滑り止めになる。 非常に歩きやすい。 日本では雪国に住んでいなかったので、これは雪国の方法か、それともドイツの方法なのか、いまいちわからなかった。 アメリカでも同じ方法があるのか、医学キャンパスの中の道は、ガラス(車のガラスのように尖っていないもの)が撒かれていて、キラキラしていた。 なら歩道も撒いてほしいものだが、それは各家の責任らしい。さすがなんでも自己責任のアメリカ。 スェーデンの北極圏に行ったときは、何も撒いていなかったな。もっとも私も親もスノーブーツをはいていたが。それでも時々滑っていたような気がする。 私の家の前の階段には、雪を溶かす塩が撒かれていた。日本でもよく橋のところに置いてあって凍結したらまく、あの塩である。 「うちは玄関に塩がまいてあったよー」と親に言ったら、うけていた。 今日の教訓 雪が降ったら、石をまく。

Please sign here ドイツ編

ポスドクの話がメールで決まった後、ドイツから契約書が送られてきた。 これが、全くのドイツ語なのである。 日本で雇われるポスドクや留学生は、日本語の契約書をわたされるのだろうか、非常に疑問だったが、ドイツの契約書はドイツ語だった。 4ページドイツ語で書いてある最後に、ポストイットで「Please sign here」と書いてあった。 さらに別の用紙があり、質問事項がたくさんある。 ????? という状態である。ドイツ語を大学で履修していても、契約書が読めるわけがない。ドイツにはE-mailで受け取ったことを連絡し、少し時間を欲しいと 言った。 ドイツに4年ぐらい住んでいたという先輩に速達で郵送し、読んでもらった。 もちろん自分でも辞書をひき読む。 わかったことは契約書には、名前、住所、国籍、給料の出所などが書いてあったこと。 別の書類は訳するとかなり面白かった。 「結婚してますか? 子供は何人いますか? 離婚してますか? 離婚していても子供はいますか? 結婚していなくても子供はいますか? 扶養家族はありますか?」 という、おそらく給料に影響を及ぼすと思われる書類。 「兵役に行っていましたか?」という、日本では見られない書類。 「○○の教えを信じますか? ××のグループと関わりあいがありましたか?あるいは活動に参加しましたか?」という書類。 ○○や××が何かはさっぱりわ からないが、質問に対する答えがNein(いいえ)、Ja(はい)の順であることから、「いいえ」のほうがややこしいことにならないことがわかった。 しかしわからないところはさっぱりわからない。 わからないものにはサインをしないというのは、全世界の常識だが、ここは仕方がないので、サインをした。 この話をしたら先輩が「『研究に失敗したら、どっかのハーレムに送る』って書いてあるかもよー」というすごい冗談を言っていた。 後で契約書以外の書類については、ドイツについてから秘書さんが英語で記入を手伝ってくれた。(その時の英語がわかっていたかどうかは別問題) 今日の教訓 契約書はじっくり読む(無理か?)

航空券ください

ポスドクの契約書も書いて郵送し、ある程度話が具体的になったころ、私はあることをした。 研究留学の本をいろいろ読んでいて、航空券を行き先の研究室からもらうという話があった(あるいはあった気がした)のを思い出した。 日本の助教授の先生に相談してみた。どうなるかは知らないが、やってみる価値はあるのではないかと。 そこで知っている限りの丁寧な英語で「今学生でお金がないので、ドイツへ行く航空券を下さい」とドイツのボスにメールを送ったのだ。 学部4年、修士課程2年、博士課程3年、合計9年間も大学に行けば、アルバイトをしていてもお金は足りない。 4月なので片道10万円ぐらいとはいえ、学生には結構なお金である。それに住んでいたところから家財道具を実家に全部送り、さらに荷物をドイツへ郵送するのだから、お金はかなり飛んでいく。 そしてドイツのアパートの保証金(家賃2か月分)と最初の家賃1ヶ月分。 秘書さんからの返事は「うちのボスは何ユーロまでなら喜んで(?)出すと言ってる」というものだった。 やってみるものである。 ドイツで日本人相手にやっている旅行会社 独日ライゼ http://www.djrb.de/ から航空券を買う話を秘書さんにメールを送って、旅行会社にはドイツの研究室に請求書を送ってくれるように連絡をした。そして航空券を手に入れた。 アメリカに来る時は別にお金に困ってはいなかったが、同じようなメールを出してみた。 新しいボスからの返事は「もしお金に困っているようだったら、後で払ってあげるよ」というものだった。敵もさるもの。私は行った後、面と向かって自分がお 金に困っていることを言わなければならない。 面白いのは、その話をドイツのボスに言った時の反応である。 「航空券もらう?そんな話聞いたことないぞ。お前そんな話きいたことあるか?」他のグループリーダーに尋ね、「でもお金がなければ単純に『あげれない』と 言ってくるだろう。なら別に理にかなってる。アメリカに行ったらお金に困ってるってちゃんと言うんだぞ」と、自分が私に航空券をあげたことをすっかり忘れ てしゃべっていた。大体ドイツでグループリーダーになるような人はフェローシップを持ってアメリカに留学するので、航空券は持っている。私の場合は行き先 に給料をもらうので、航空券は持ってない。 研究留学で

お給料はいくらぐらいですか? ドイツ編

推薦状を無事日本のボスからもらって、ドイツの研究室のボスへ郵送する。 すると「来ていいよ」という返事がきた 私は給料を訊いた。何年契約か、年収いくらぐらいか、保険、税金はどのぐらい取られるのか。 年収は高かったが、ドイツの場合税金は半分ぐらい取られた。 その他たずねたことは、家賃はどのくらいか。ミュンヘンは安全なところかどうか。 給料における家賃の割合は高いので、家賃を訊くことは重要である。 まあ、留学の目的上、最低限の生活できれば文句はないのだが。 ミュンヘンはドイツでも家賃が高いほうで、一人暮らしをするなら500−600ユーロ(約9万円)かかった。もちろん、自分でじっくり探せばいろいろな物 件が見つかる。 ミュンヘンの治安は非常に良かった。ほとんど日本と同じぐらいだった。 ドイツ人は親切で、秘書さんが最初のアパートまで探してくれた。 今日の教訓 給料 平均的家賃をきく。

ドイツ人はパーティーが好き

イツ人はとってもパーティーが好きである。 誕生日や、クリスマスパーティや、「今日何々作るから来て」パーティや、なんやかんやとパーティをする。 外に食べに行ったりするわけではなく、ホームパーティだ。 ホームパーティに行くときは、食べ物があるときは、ワインを一本持って行く(私は梅酒を持っていった)。後で食べ物代清算。食べ物がないときは、「食べ物 持ってきて」と言われる。大抵私は「寿司つくってー!」と言われ、寿司を持っていく。ケーキ、パスタ、いろいろいろいろ。 パーティーはたいてい金曜日か土曜日にある。 「何時からするのー??」ときくと、「20時」という答えが返ってくる。 20時。つまり夜の8時。 しかも時間きっかりに行っても、主催者(アパートの住人)しかいない。 徐々に人が来てパーティがスタートする。 音楽をガンガンかけて、ビール、ワイン、さらに強いお酒を飲み、音楽以上に大きな声でしゃべり、みんなタバコを吸うので窓を開け、あるいはベランダに行っ てタバコを吸い、大騒ぎ。 夜0時頃になると、「疲れたわー」と言って帰る人もいるが、ほとんど帰らない。 2時ごろになると、みんなかなり疲れてお開きになる。 これが学生だったらおそらく朝までやってるんじゃないかと思う。 このうるさいパーティをする前にドイツ人はアパートのポストにカードを入れてくる。 「僕たち4人はちょうど引っ越してきて、今日そのお祝いパーティをします。あなたを招待します」 意味は「うるさいパーティーするから今日は許して」。招待はたぶん形式だろう。パーティの好きなドイツ人なので、別に行ってもいいんだろうけれど。 親友の誕生日パーティでは、私が帰った後、警察が2度来たらしい。 今日の教訓 うるさいパーティをする前には、周りの住民に一応言っておく。

ねえ、sushi作ってくれない??

クリスマスが近くなった。 去年もおととしも、ドイツではこの時期になったら研究室でクリスマスパーティーをした。おととしのは残念ながら参加できなかったが。 参加する場合は、飲み物代5ユーロ(600円ぐらい)を払う。ドイツのビールは500ml瓶1ユーロ以下だし、ワインは3ユーロから売っている。パーティ の日の朝に、20本瓶ケースがガンガンと運ばれてくる。 そして、参加する人は「何か食べ物を持ってきて!」と言われる。 みんな手作りである。ケーキを持ってきたり、サラダを持ってきたり、パン(作れない人が買って持ってくる)、パスタを持ってきたりする。 研究室にはかなりいいキッチンがついていたので(食器洗い機つき)、5時からのパーティーのために2時ごろから料理を始める人がいたりして、はっきり言ってその日は仕事にならない。 私の持っていくものは、寿司(!)である。 ドイツ人の頭の中では「日本人の食べ物=寿司」なので、「寿司作って!」なのである。 寿司なんて日本にいるときは作ったことがなかったので、そんなこと言われると困った。 あるホームパーティの時に、私とマルブルクの友達(現在日本)は、巻き寿司を作ることを決意した。 だが、海なんてまったくないミュンヘンである。魚がほとんど売っていない。 もちろん寿司用ネタはどこかに行けば売っているが、そんなにお金をかけても仕方がない。 そういうことで、Tengelmann(小さいスーパー)に行った。 買ったもの 海苔 スモークサーモン(3ユーロ) アボガド キュウリ(ドイツのキュウリはすごく大きい) サラダ菜(レタスの時もある) 卵 Milchreis 訳してミルクライス。ドイツにはMilchreisというお菓子がある。やや砕けたご飯が牛乳かヨーグルトみたいな物の中に混ざって いる食べ物だ。一回買ってみて食べてみた。おいしくないわけではないが、別にまた買いたくなるほどではなかった。このお菓子用のお米が日本のお米にそっく り。これはドイツにいる日本人の中ではかなり常識で、大量に買う場合は日本食品店に行って買うほうがいいが、少量しか必要でない場合はこれを買う。ドイツ 人にMilchreis使うんだよと言ったら、寿司とお菓子が結びつかないらしく、相当びっくりしていた。 作り方 卵は日本酒と砂糖を入れて焼く

ポスドク先の探し方 ドイツ編

ポスドクをする研究室の探し方はこんな感じであった。 まず、自分のやっている分野で行きたいところを論文で全部ピックアップした。 論文にはたいていボスのメールアドレスが載っている。全部メールアドレスを出してきて、全員に送った。 履歴書(CV)を作成 名前、住所、どこの大学卒業して、修士課程卒業して、博士課程の何年目あるいは卒業。スカラシップ(育英会、学振など)もらってる。国家資格(薬剤師) 持ってるなどなど。海外学会発表何回したか、などなど。 でも研究者の一番大事なのは、業績である。どういう研究をしているか。それは論文をどこにどれだけ載せたかでわかる。First author(一番研究に貢献した人)のある論文がたくさんあるといいが、その他でもなるべく載せる。私の場合はFirst authorは一つだけであった。 CVを作成して、PDFファイルにして、メールに添付した。 メール本文には、簡単に言うと以下のことを書いた。 「○○教授さま。こんにちは、私は日本の○○大学の博士課程で勉強しているもので、こういうことを主にやっています。それで、こういうことを発見しまし た。お宅の研究のこの部分がこういう点で(ここは長々と書く)、非常に興味があるので、ポスドクとして雇ってもらえたら非常にうれしいのですが。。。 私 はこういうことができます。(できる実験を列挙)。よろしかったらご連絡ください。お待ちしております。敬具。自分の名前。研究室の名前、メールアドレ ス」 できる実験の列挙は重要かもしれない。MD(普通のお医者さんのこと)は、研究初めてという人もいる。実験がきちんとできるまでに数ヶ月から半年かかった りする。医者以外のPhDは即戦力という意味では使えるかもしれない。もちろん留学先でいろいろ習ったが。 しばらくしたら、返事が来る。 1.場所がない。 2.推薦状くれる? 給料持ってくる? 3.推薦状くれる? 4.まず推薦状くれる? それからこっち来て、今までやってきたことのセミナーしてくれない?? 給料を持っていけない人(日本で給料やフェローシップがもらえない人)は、3番目を狙う。私もこれを狙った。 2番目を狙う場合は、給料を持っていくか、「持ってないけど、今から日本からもらえるものを応募するし、そっちで応募できるものがあれば、教えてく