手抜き実験 その1 「大腸菌の培養」 ドイツ流

昔書いた「ヨーロッパ留学のすすめ」やっぱり会心の出来ですね。(自我自賛)

そういう理由で、ドイツ留学はものすごくお勧めだ。

アメリカ人も日本人もいろいろなところで長所があるのだけれど、最近思うのは、ドイツ人の長所は「効率」だということだ。
アメリカ人や日本人の研究では無いような手抜き方法がたくさんある。ドイツ流掃除の仕方みたいなものである。
日本人の研究は丁寧さが売りだが、逆に考えると丁寧すぎて実験が終わらない(早く帰れない)。
手を抜けるところを抜き、早く家に帰る、あるいはその時間を論文読む時間や他の事に回すことも重要だと思う。

日本人がドイツ留学して手に入れるもの。
1.日本人の丁寧さ。データはどこの国にも優ってクリアである。
長時間働いても苦にしない(耐性がある)。
2.ドイツ人の効率。
抑えるところをきちっと抑える能力。手を抜く能力。


せっかくなので、手抜き実験を紹介することにする。

手抜き実験その1 「大腸菌の培養」
大腸菌を 金曜日にプレートに蒔くとき
アメリカ人と日本人はプレートを37度のインキュベーターに入れ、帰宅。
土曜日に研究室に登場し、実験を続けるか、あるいは冷蔵庫に保存する。

ドイツ人はプレートをベンチの上に置きっぱなしにする。すると室温なので大腸菌はゆっくり増える。
土日は来ない。
月曜日に丁度よい程度に増えた大腸菌で実験を続ける。

今のところ話しても、アメリカ人にも日本人にも信じてもらえない。

大切な大腸菌で試さないほうがいいかも。
もし失敗しても私は責任はもてませんので、あしからず。

今日の教訓 土日は実験しない。

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